トランプ氏 気候変動は史上最大の詐欺

2025/09/24 更新: 2025/09/24

トランプ米大統領は9月23日、国連総会で演説し、気候変動は「史上最大の詐欺だ」と述べた。いわゆるグリーンエネルギー政策は、規則を遵守する先進国から、規則を守らない汚染国へ製造業を移し、そうした国々に巨利をもたらしていると主張した。中国共産党(中共)政権の二酸化炭素(CO2)排出量は「すべての先進国の合計を上回る」と非難した。

トランプ氏は「気温が上がっても下がっても、何が起きても『気候変動』と言う。私の見方では、これは世界の歴史上、最大の詐欺だ」と述べ、「国連や他の多くの機関が行う予測は、往々にして良からぬ理由によるもので、誤っている。愚かな人々が作った予測で、国家の富を損ない、成功の機会を奪っている」と語った。

グリーンエネルギー政策の結果については、「これら残酷なグリーンエネルギー政策の主な効果は環境改善ではなく、『狂った規則』を守る先進国から、規則に背いて暴利を得る汚染国へ、製造業と産業活動を再配分することだ。彼らは大儲けしている」と指摘した。さらに「カーボンフットプリントは詐欺で、邪な意図を持つ者がでっち上げたものだ。彼らは徹底的な破滅の道を進んでいる」と述べた。

ヨーロッパについては「ヨーロッパは非常に高い代償とコストを払い、自らのカーボンフットプリントを37%削減した。しかし多くの雇用を犠牲にし、多数の工場を閉鎖した。確かに37%減らしたが、世界の排出が54%増え、その成果は完全に打ち消された」と主張した。

トランプ氏はヨーロッパのエネルギー料金は中国の4〜5倍であると述べた。そして、矛先を中国共産党の統治下にある中国に向けた。

「中国のCO2排出量は、世界のすべての先進国の合計を上回る。先進国はカーボンフットプリントの削減に努めているのにだ」と述べた。

「アメリカは長年、最も清浄な空気を有している」としたうえで、米環境保護庁(EPA)のデータとして、クリーンエア法の施行により自動車や産業への環境規制が強化され、主要大気汚染物質が50%減少したと紹介した。さらに「中共がアメリカに汚濁空気を送り込み、この状況を損なっている」とも述べた。

アメリカ科学アカデミーは報告書で、「偏西風」の影響で中国上空の粒子状物質や化学物質が太平洋を越えて米西海岸に到達し、同地域の大気を汚染し得ると指摘した。

また、先進国によるカーボンフットプリント削減の取り組みについて「でたらめだ」と批判し、「アメリカには工場の稼働停止を望む急進的な環境主義者がいる。すべてを止め、牛も飼うなと言う。どこにも牛はいらない、すべての牛を殺したいのだろう。信じがたい話だ」と述べた。

張婷
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