中共が体外膜型人工肺技術を臓器収奪に悪用 無実の命が犠牲に

2025/10/31 更新: 2025/10/31

国際的な人権監視団体は、中国共産党政権による生体臓器収奪が乳児にまで及んでいる実態を明らかにした。そうした中、米国の社会科学者で中国問題の専門家であるスティーブン・モシャー氏は、新唐人テレビの取材で、体外膜型人工肺(ECMO)が臓器収奪や中共高官の延命に悪用されていると指摘した。

中国では過去20年間にわたり、「良心の囚人」が生きたまま臓器を摘出される事例が相次いでいる。被害者には法輪功学習者やウイグル人らが含まれ、臓器の適合検査の結果に応じて殺害されるケースも報告されている。

モシャー氏は、「生体臓器収奪は中国では巨大なビジネスになっている。中共は多数の『生体ドナー』を事実上管理している。最も標的になっているのは法輪功学習者だが、政治犯や少数民族も逮捕後に臓器適合検査を受けさせられる」と語る。さらに「彼らの血液型や臓器が心臓、肺、肝臓、角膜などを必要とする中共高官と一致した場合、殺害されてしまう」と述べた。

さらに、米国で開発されたECMO技術が本来の医療目的とは異なる形で利用されていることも指摘されている。ECMOは重篤な呼吸器疾患や早産児の命を救うための先進的医療技術で、血液を体外で酸素化し循環させることで肺や心臓の機能を補助する。

モシャー氏は、「中国にECMO技術を導入した一部の医師によって、生体臓器収奪がより高い利益を生む手段に変わってしまった」と懸念を示した。「ECMO登場以前は、心臓を摘出すると他の臓器はすぐに壊死した。しかし現在は、ECMOで血液を臓器に循環させつつ、脳への血流を遮断することでドナーを死亡させることが可能になった。これにより、心臓や肝臓だけでなく肺など複数の臓器を同時に摘出できる」と述べた。

また、モシャー氏は中共の臓器移植の運営体制についても指摘する。「世界のほとんどの地域では、ドナー登録を行っても、移植までに何か月、あるいは何年も順番を待たなければならない。しかし中国では、患者に移植日をあらかじめ通知できるのだ。『10月16日に来てくれ、新しい心臓を用意してある』。これは、計画的に人を殺さなければ実現できないことだ」と語る。

モシャー氏は、こうした現状に強い懸念を示す。「私たちは、人々が中国で臓器移植を受けることを禁止すべきだ。そこに行く一人ひとりが、間接的に無実の命を奪う行為に加担してしまうことになる」

関連特集: 人権問題