香港の大規模火災 死者128人安否不明200人

2025/11/28 更新: 2025/11/28

香港・大埔の宏福苑団地で11月26日に発生した大規模火災は、死者128人、安否不明者約200人という甚大な被害が出ている。最新発表によれば、身元不明の遺体や消防設備の不備が問題視され、関係者の逮捕も明らかになっている。現場では救助・捜索活動を継続している。

香港政府は11月28日午後、記者会見を開き、大埔宏福苑団地火災の状況と捜索・救助活動の進捗を発表した。最新の公式データによると、この火災で死者は128人に上っている。

保安局長の鄧炳強氏は記者会見で、大埔宏福苑の五級火災による死者が128人に達し、このうち39人の身元が確認された一方で、89体の遺体は身元が確認されていないと説明した。当局は今後も新たな遺体が発見される可能性を否定していない。これまでに発見された遺体の約半数は住宅内で見つかったという。

鄧炳強氏によれば、火災発生中に警察は行方不明者に関する救助要請を467件受け、その中には重複が含まれている。警察の確認では、救助要請を受けた中で39人が死亡し、35人が負傷して病院に搬送された。110人の安全は確認したが、約200人の安否が依然として不明であり、この中には身元不明の89体の遺体が含まれているとみられる。

警察と廉政公署(汚職防止委員会)はこれまでに5人を逮捕している。逮捕されたのは、工事プロジェクトのコンサルタント会社「鴻毅建築師有限公司」の取締役2人、施工会社の取締役2人、そして工事顧問1人である。

消防処の楊恩健処長は、消防による点検の結果、住宅団地8棟のうち一部で火災警報器が正常に作動していなかったことが判明したと述べた。「起動はしたが音が鳴らなかった」とし、関連資料を収集したうえで、関係する消防設備業者に対して法的措置を取る考えを示した。

宏福苑は1983年に完成した全8棟の団地で、各棟に248戸、計1984戸がある。今回の火災では7棟が延焼し、宏志閣のみが被害を免れた。

霄龍
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