英スカイニュース記者 中国でストライキ取材中に当局が連行

2026/01/14 更新: 2026/01/14

イギリスのスカイニュース記者、中国深セン電子工場ストライキ取材中、中国共産党(中共)当局に連行・機材押収。労働者抗議が2025年5千件超(48%増)、経済不満85%が原因。

報道によると、中国国内では市民の不満が急速に高まっているが、その実態を映像に収めることは極めて困難である。なぜなら、中共当局は抗議行動を速やかに鎮圧し、国内メディアはこれを報じず、さらにネット上では「サイバー部隊(ネット軍)」がSNS投稿や動画を削除してしまうからである。

複数のデータがすでに示すところによれば、中国各地で市民による抗議が増加しており、多くが経済問題に関連している。

スカイニュースの報道によると、ニュースチームは深センにある電子機器メーカー「易力声(Yi Li Sheng、音訳)」の従業員によるストライキ抗議を取材していた。この工場ではヘッドフォンなどの音響機器を生産している。

ストライキはすでに4日目に突入していた。取材現場では、青い作業服を着た数百人の労働者が街頭に繰り出し、数十人の警察官や警備員が彼らを取り囲もうとしていたという。現場は張り詰めた緊張感に包まれており、付近に近づいた者は誰であっても「撮影禁止」と告げられた。

記者のヘレン・アン・スミス(Helen-Ann Smith)氏は、「その場はまるで対立のように感じられました。一方は声を上げようとし、もう一方はそれを封じ込めようとしていたのです」と記した。

さらに彼女は「中共当局が隠そうとしているにもかかわらず、こうした対立は実際に急速に増えている」と指摘した。

労働者たちは、工場の生産拠点の大部分が国外に移転したため労働時間が減り、受け取る賃金では深センのような物価の高い都市で生活を維持できないと訴えた。

一人の女性労働者は涙をこらえながら、「先月の給料はわずか1900元(約3万8千円)でした。そんなのあり得ません! こんな額でどうやって深センで暮らせというのですか」と語った。彼女はさらに「工場での搾取はもう耐えられません。生きていくのがあまりに大変です」と訴えた。

易力声側は、スカイニュースからのコメント要請に応じなかった。

スカイニュース記者 取材中に警察に強制連行される恐怖

スミス記者によると、取材班が抗議の人に近づくと、工員たちは彼らが外国メディアであることに気づき、歓声を上げ、スローガンを叫び、拳を突き上げたという。

しかし、すぐに中共当局の反応があった。誰かがカメラのレンズを手で覆い、その直後、数人の男らが記者たちを脇に引き離し、カメラを押収した上で強引に車に押し込み、連行した。

スミス記者は「私たちは身体的な危害は受けませんでしたが、その瞬間、確かな恐怖を感じました。まるでこの国が異なる声が世界に届くことを望んでいないことを示しているようでした」と記した。

また彼女は、中国で抗議活動の映像を撮影するのが難しいという事実は、そうした活動が稀であることを意味しないと警鐘を鳴らした。

中国抗議急増 2025年5千件超、48%増

アメリカの研究機関である非政府組織「フリーダム・ハウス(Freedom House)」の下部組織「チャイナ・ディセント・モニター(China Dissent Monitor、略称CDM)」が収集・分析したデータによると、2025年の最初の11か月だけで、中国各地で5千件を超える抗議活動が発生し、2024年同期比で48%増加したという。

CDMは中国のSNS上の動向を継続的に追跡しており、実際にはさらに多くの事件が未発見、または投稿されないままになっている可能性が高いと説明している。

CDMの研究責任者ケヴィン・スレイテン(Kevin Slaten)氏は、「実際の中国国内の抗議活動は、私たちが記録している数よりもはるかに多いでしょう。どれほど多いかを正確に知ることはできません」と述べた。

CDMの分析によれば、2022年6月以降に発生した中国での抗議活動の約85%が経済問題に関連しているという。

林燕
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