中国共産党政権 2025年も記者収監数ワーストに=監視団体

2026/01/26 更新: 2026/01/26

中国共産党政権は、昨年に収監された記者数で世界最多となった。

ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は最新の年次報告書で、中国当局が昨年、報道関係者50人を拘束したと明らかにした。CPJが追跡する国・地域の中で過去最多となり、中国は3年連続で「世界最悪の記者収監国」とされた。2025年12月時点で、世界全体では少なくとも330人の記者が投獄されており、前年の過去最多384人からはわずかに減少した。

1月21日に公表された報告書が挙げた事例の一つが、国営紙の元編集者・コラムニストの董郁玉氏である。董はスパイ罪で有罪とされ、2024年11月に禁錮7年の判決を受けた。CPJは、反国家的罪名を用いて記者を処罰する傾向が強まっていることを示す事例だと指摘した。

CPJの集計によると、昨年は「国家政権転覆」や「転覆扇動」など、文言が曖昧で広範な罪名で少なくとも34人の記者が投獄された。

2025年11月、北京市高級人民法院は董氏の厳しい量刑を覆す控訴を退け、ワシントンの米議会議員から非難の声が上がった。米国務省は最新の国際人権報告書で董氏の事例に言及し、欧州連合(EU)の外交部門も2025年12月に釈放を求めた。董氏は2022年2月、日本の外交官と昼食を取っていた際に拘束された。家族は、63歳の董氏の健康状態を懸念しており、権利擁護団体は中国の刑務所環境について「過酷で生命を脅かす」と指摘している。

報告書によると、拘束された中国人記者50人のうち7人は香港で収監されている。CPJは、すでに廃刊となった民主派紙「アップル・デイリー」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏を代表例として挙げた。

中国共産党政権の強硬な批判者である黎氏は、北京が導入した国家安全法に基づき、外国勢力と共謀した2罪で2025年12月に有罪とされ、終身刑に科される可能性がある。さらに、英領期香港時代の扇動罪でも共謀罪が認定された。今月初めに情状酌量の審理を終え、最終量刑を待つ中、家族は、78歳の元発行人が香港の刑務所で命を落とす恐れがあるとして、国際社会に緊急の支援を訴えている。

CPJの報告書は、EU議会が同日、香港の自由と人権を損なった責任があるとして、関係当局者への制裁を求める動きを強めた日に公表された。

1月21日の欧州議会本会議で、スロバキア選出のミリアム・レクスマン議員は、黎氏の裁判を捏造された罪に基づく見せかけだと非難し「これは残酷な中国共産党の真の姿だ」と述べた。レクスマン議員は、黎氏を香港有数の民主派擁護者だと位置付け、釈放を求める強い声明を出すよう同僚に呼びかけた。

さらに、レクスマン議員は、欧州委員会に対し、世界貿易機関(WTO)における香港の特別地位の停止を検討し、ブリュッセルの香港経済貿易事務所の資格を撤回するよう求めた。

ドイツ選出の欧州議会議員エンギン・エログル氏も、単に意見を表明しただけで有罪となった英国籍の黎氏に対し、言葉ではなく実際の行動と制裁が必要だと支持を表明した。欧州議会は数時間後、黎氏の恣意的な訴追を「最も強い言葉で」非難する決議を、賛成503、反対9で採択した。

今回の決議は法的拘束力を持たないが、2024年の決議が具体的行動に結びつかなかったことを踏まえ、議員らはEUの執行部門に追加の圧力をかける狙いだ。決議は、香港の自由抑圧に責任を負う李家超行政長官を含む当局者への制裁、中国および香港との犯罪人引き渡し条約の停止、香港の特別貿易地位の撤回を加盟国に求めた。黎氏に終身刑が科された場合、EUと北京の関係に「深刻な結果」をもたらす「容認できない事態」になるとも指摘した。

米下院議長のマイク・ジョンソン氏(共和党、ルイジアナ州)は今週初め、英国議会での演説で黎の境遇に言及した。ジョンソン氏は、言論の自由の問題に対する最良の解決策は常により多くの言論だとした上で、自由を行使したことで不当に迫害されている人々、香港で拘束されている英国籍の黎を守らなければならないと述べ、米国は英国と連携して釈放に取り組むと語った。

関連特集: 国際