中国 高給で誘い借金だけ残る

中国 就活詐欺で借金地獄 学生100人超が被害

2026/03/19 更新: 2026/03/19

中国で若者の就職難が深刻化するなか、その不安につけ込む詐欺が広がっている。深圳では、就職を希望する学生を狙った「研修名目の詐欺」が発覚し、被害は100人以上にのぼった。

手口は単純だ。求人サイトで「未経験OK」「月給約12万〜16万円(6千〜8千元)」といった好条件を提示し、応募者を集める。面接では「スキルが足りない」として特定の研修を勧め、ローン契約を結ばせる。金額は約40万円(2万〜3万元)に及ぶ。

被害者の一人は、面接で「就職保証」「入社後に返済すればよい」と説明され、約2.8万元(約56万円)の契約を結んだ。しかし実際には、貸付金は本人の手元に渡らず、そのまま研修会社に支払われた。約束は守られず、毎月の返済だけが始まった。

研修の内容も質が低く、動画や資料を見るだけのものが中心だったという。「ネットで調べれば出てくる内容ばかりだった」との声もある。研修終了後も就職のあっせんはほとんどなく、自分で求人に応募するよう求められるだけだった。

問題の会社はすでに運営を停止し、連絡も取れない状態となっている。警察は詐欺の疑いで捜査を進めているが、お金が戻る見込みは立っていない。

中国では2025年の大学卒業生が1222万人、2026年も1270万人に達する見込みで、若者の競争は年々激しくなっている。こうした状況につけ込み、「高給」「保証」をうたう悪質な業者が入り込んでいる。

専門家は、採用の段階で費用を求める企業には注意が必要だと指摘する。正規の企業が採用の段階でお金を取ることはまずなく、話がうますぎる場合は疑うべきだと警鐘を鳴らしている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
関連特集: 中国