イランがホルムズ海峡の通行料徴収のための新機関を設立 米国は制裁措置を発表

2026/05/28 更新: 2026/05/28

米財務省は27日、イランが新設した「ペルシャ湾海峡管理局(Persian Gulf Strait Authority、PGSA)」に対する制裁を正式に発動したと発表した。米財務省によれば、ペルシャ湾海峡管理局は実質的に、イスラム革命防衛隊(IRGC)が海上恐喝によって資金を調達するための道具であり、国際法および米国の制裁措置に公然と違反するものだとしている。

ベッセント長官 「経済的怒り」作戦でイランは資金難に

ベッセント(Scott Bessent)財務長官は声明の中で、イラン軍が世界の海上貿易を恐喝しようとする試みは、米国の「経済的怒り(Economic Fury)」作戦が効果を上げていることを示すものだと述べた。

「イラン軍による世界の海上貿易恐喝の最新の試みは、『経済的怒り』がこの政権を資金難に追い込んでいることを証明している」とベッセント長官は指摘した。

「『経済的怒り』を通じ、米国は世界最大のテロ支援国家に対して金融的な絞首縄を締め上げてきた。財務省はイラン政権が兵器開発、テロ代理組織、核野望に充てる収入を遮断してきた」とも述べた。

また同長官は、トランプ大統領のもとで米国はイランの石油輸出に関わるネットワーク(船舶、仲介業者、買い手を含む)の追跡を続けると強調した。

「不法通行料」を遮断し 金融圧力を強化

米財務省によれば、イランはPGSAを通じた通航管理の仕組みを推し進めており、ホルムズ海峡を航行する商船に対し機密性の高い情報の提出とイランが指定する航路への従航を求めている。指定航路から逸脱した船舶は攻撃を受ける可能性があるという。

AP通信によれば、いわゆる通航許可の対価として、イランが1隻あたりに徴収する通行料は最大200万ドルに上る可能性があるとされる。

米財務省は、支払い方法が法定通貨、暗号資産、物品交換、債務相殺、さらには「慈善寄付」名目の送金など多様な形をとり得ると指摘した。

27日に公表された制裁規定では、ペルシャ湾海峡管理局が米国内に保有するか米国人が管理する資産はすべて凍結のうえ、米財務省外国資産管理局(OFAC)への申告が義務付けられる。

ペルシャ湾海峡管理局または関連人物が合算で過半数の株式を保有する事業体も同様に制裁対象となる。

また米国は、ペルシャ湾海峡管理局に協力し、物質的支援を提供し、またはその役務を受ける個人・船舶・事業体はすべて制裁リスクを負うと警告した。

米財務省はさらに、イランの不法な商業活動を支援する外国企業(航空会社を含む)に対して必要な措置を講じる用意があると表明した。場合によってはイランの活動を支援する外国金融機関に対する二次制裁も辞さないとした。

今回の措置は「経済的怒り」作戦の一環である。

米財務省によれば、現時点でイラン政権に関連する暗号資産約5億ドルが凍結済みであり、イラン政府の世界的な「影の銀行」ネットワーク、イランの不法石油産業を支える「影の船隊」・関連企業・事業体への打撃を継続しているという。

また米政府は制裁違反の情報提供を奨励する報奨制度も開始した。米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に情報を提供し、100万ドルを超える罰金の賦課につながった場合、情報提供者は報奨金を受け取る資格を得る。

交渉中にも 米が軍事的圧力を強化

今回の経済制裁発表に先立ち、米軍はイランに対して軍事行動を実施した。

米政府当局者によれば、米軍は27日夜、ホルムズ海峡上空でイランの攻撃型無人機4機を撃墜したのち、5機目の発射準備をしていた地上管制局を攻撃したという。

同日、トランプ大統領は閣議でイランについて「残りわずかな力で交渉している(negotiating on fumes)」と述べた。双方は合意に近づいているが、現時点ではまだ米国が満足できる結果は得られていないとした。

「彼らは非常に合意を望んでいる。だが今のところまだそこには至っていない。われわれはそれを不満足に思っているが、必ず満足できる結果を得る。さもなければ、この問題にけりをつけなければならない」とトランプ大統領は語った。

またトランプ氏は改めて、合意が成立しなければ戦闘を再開すると警告した。

陳婷
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