トランプ・ジュニアが中国投資拒否 法制度への不信強まる

2026/06/05 更新: 2026/06/05

6月4日午後、米国のドナルド・トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニアは、スイス・チューリッヒで開かれた投資家向けの非公開イベントに出席した際、中国には投資しない意向を示し、中国共産党を同盟国と見なすべきではないと警告した。

ブルームバーグの報道によると、トランプ・ジュニアは会場で中国市場への投資意欲について問われ、「しない」と即答した。そのうえで「彼らを同盟国であるかのように扱うことはできない。それは非常に愚かなことだと思う」と述べた。

トランプ・ジュニア、中国のビジネス環境を批判

トランプ・ジュニアは現在、弟のエリック・トランプ(Eric Trump)とともに、トランプ・オーガニゼーションのエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めている。トランプ氏がホワイトハウスに復帰して以降、同グループは海外での投資や不動産開発プロジェクトを継続して進めている。

チューリッヒでのイベントにおいて、トランプ・ジュニアは中国の法制度に特に懸念を抱いていると述べ、外国企業は中国において公平な保護を受けていないと指摘した。

さらに「中国でビジネスを行った後に、外国企業や個人が裁判で勝訴した例を私は知らない」と述べ、これが中国への投資を検討しない重要な理由の一つであるとの認識を示した。

今回のイベントは招待制で、主に欧州の投資家や金融関係者を対象としていた。外部からは、今回の発言が、トランプ一族が長年にわたり中国共産党に対して強硬な姿勢を維持してきたことを改めて示したとの見方が出ている。

報道によれば、米国企業はこれまで中国のビジネス環境に対して懸念を抱いており、特に知的財産権、企業スパイ活動、市場参入などの問題が指摘されてきた。

米中の経済・貿易協議は同時進行

一方、トランプ・ジュニアが上記の発言を行った同日、米国通商代表部(Office of the United States Trade Representative, USTR)は、正式にパブリックコメントの募集手続きを開始し、米中間の新たな経済・貿易協議に向けた準備を進めた。

米政府関係者によると、ワシントンと北京は「貿易委員会」の設立を検討しており、それぞれ約300億ドル(約4兆5000億円)規模の商品リストを提示する見通しである。一部の商品については低関税条件での貿易再開を可能とする一方、国家安全保障に関わる敏感な分野は対象外とする方針だという。

これに先立ち、トランプ政権は中国に対する大規模な関税措置を推進し、双方が輸入関税を引き上げる状況が続いていた。しかし、この1年ほどで米中の経済・貿易関係には一定の緩和が見られ、双方は一部の関税引き下げ措置で合意している。

高杉
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