米空軍中枢基地から約21キロ 中国企業の工場計画にCFIUSが審査要求

2026/08/03 更新: 2026/08/03

米国の対米外国投資委員会(CFIUS)の議長を務めるバーニー・モレノ上院議員(共和)は先月31日、ベッセント財務長官宛てに書簡を送り、中国企業が米空軍のライト・パターソン空軍基地から約21キロ離れた場所に工場用施設の取得または賃借を計画しているとして、正式な国家安全保障上の審査を実施するよう求めた。

モレノ氏は書簡で、中国の太陽光発電セル・モジュールメーカー「中潤光能」がライト・パターソン空軍基地近くに工場を設置する計画について「重大な懸念」があると表明し、「包括的な国家安全保障審査」を求めた。

対米外国投資委員会(CFIUS)は、外国人による対米投資や企業買収、軍事施設周辺などの一部不動産取引が米国の安全保障に及ぼす影響を審査する米政府の省庁横断の委員会で、調査やリスク軽減策を命じるほか、安全保障上の脅威があると判断した場合には、大統領に対し取引の差し止めや撤回を勧告する権限を持つ。

書簡によると、オハイオ州の経済開発団体「デイトン開発連盟」は6月22日、財務省に対し、未成立の不動産取引について報告した。それによると、中潤光能はデイトン市内にある施設の賃借または購入を計画しており、同施設はライト・パターソン空軍基地から約21キロの距離に位置するという。

モレノ氏は「トランプ政権が外国勢力による米国内の土地保有状況を継続的に監視していることを評価する」とした上で、「中国共産党が米国内の商業組織を利用して軍事・情報活動上の目的を推進している現状を踏まえれば、この取引を調査せずに進めることは許されない」と強調した。

また、「中共が米軍施設周辺で土地を購入または賃借することが決してないよう、ともに取り組みたい」と訴えた。

ライト・パターソン空軍基地は米空軍を代表する主要拠点の一つで、空軍装備司令部、空軍研究所、空軍ライフサイクル管理センター、国家航空宇宙情報センターの本部が置かれている。

研究開発や装備の取得・維持管理、航空宇宙情報の分析、各種試験・後方支援などを担う中枢拠点として、米国の安全保障体制で重要な戦略的役割を果たしている。

モレノ氏は「同基地は米国防体制において最も戦略的価値の高い施設の一つであり、米国の航空・宇宙分野における優位性を支える柱でもある。航空宇宙研究や工学技術、情報活動の中核拠点であり、空軍研究所もここに所在している」と指摘。「しかし、米国にとって最大級の敵対勢力の一つが、そのすぐ近くへの進出を図っている」と警戒感を示した。

そのうえで、「中共の代理となる可能性のあるペーパーカンパニーが、ライト・パターソン空軍基地をはじめとする米国の機密性の高い軍事施設や重要インフラの周辺で土地や施設を取得することは認められない」と強調した。

李思齊
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