中共の台湾威圧が急増 米専門家「2028年総統選までの核心目標」

2026/06/11 更新: 2026/06/11

米専門家は近年、中国共産党(中共)による台湾へのグレーゾーン威圧行動が急増していると指摘した。こうした行動には台湾社会の強靭性を弱めることが狙いであり、これが北京にとって、現在から2028年の中華民国総統選までの核心的な目標だという。

今回、中共の公船は、日比両国の排他的経済水域(EEZ)をめぐる協議を口実に、海警船や海事船を台湾東部海域に進入させた。台湾海巡署は、艦艇を事前に展開し、終始並航して監視したと明らかにした。

海巡署は9日、中共の公船5隻がすでに台湾周辺海域から離れたと発表した。ただ、その間、航行中の商船3隻に対し、管轄権があるかのように装い、入出港情報などを無線で照会したという。海巡艦艇は直ちに、「中共は国際法に違反している。こうした妨害行為に応じる必要はない」と応答した。

台湾中央社によると、米国務省の報道官は電子メールで取材に応じ、アメリカは条約上の同盟国である日本とフィリピンを支持していると表明した。そのうえで、北京に対し、威圧や武力に訴えることなく、紛争を平和的に解決するよう促した。

米国務省報道官はまた、「われわれは北京に対し、台湾への軍事的、外交的、経済的圧力を停止し、台湾の民主的に選ばれた指導部と有意義な対話を行うよう促している」と述べた。

一方、ワシントンのシンクタンク「民主主義防衛財団」の上級研究員、クレイグ・シングルトン氏は取材に対し、中共は戦争に至らない範囲でのグレーゾーン威圧行動に依存し、「台湾の行動を制約し、孤立させる手段」として利用するとの見方を示した。

シングルトン氏は、中共が「封鎖」のような国際法上の意味を持つ言葉を用いる可能性は低いと分析する。むしろ、「行政法執行」などの名目を用い、その実態を覆い隠そうとしているという。実際には、台湾とその政治指導層を標的とし、地域の安定を損なう意図を持つ行動だと指摘した。

アメリカが地域内での中共のグレーゾーン威圧行動を抑止することについて、元米外交官でもあるシングルトン氏は「さらに多くの取り組みが必要だ」と述べた。

同氏は、過去数年で中共によるグレーゾーン威圧が「著しく増加した」と指摘した。台湾周辺の空域や海域での威圧行動にとどまらず、台湾内部を対象としたサイバー作戦も含まれるという。偽情報の拡散に加え、重要インフラへの破壊行為にも及んでいるとした。

シングルトン氏は、こうした手段の目的は台湾社会の強靭性を弱めることにあると分析した。「これこそが、中共にとって、現在から2028年の台湾の次期総統選までの核心的な目標だと考えている」と述べた。

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