中国では以前から、採用試験のカンニングやコネによる「出来レース採用」がたびたび問題になってきた。
だが最近では、特別な高給ポストでもない、ごく普通の公的な仕事をめぐってまで、不正や疑惑が目立っている。
ただでさえ就職難が深刻ななか、ネットでは「コネがなければ、試験を受けに行く交通費すら無駄」との嘆きも出ている。
そんななか、8月5日、広東省佛山(ぶつざん)市の中学校が発表した教師採用の結果が物議を醸した。
面接に進んだ18人のうち、筆記試験1~13位が全員落選。逆に14~18位の5人が全員、最終選考に残ったのだ。
あまりにも不自然な結果に、ネットでは「最初から採用する人が決まっていたのでは」と疑惑が噴出。佛山市教育局は7日、採用手続きを停止し、調査を始めた。
さらに河南省でも、7月に行われた公的な採用試験で、試験問題そのものが事前に流出する組織的な不正が発覚した。
この試験は、大学卒業者を農村部の教育や医療、農業支援などに派遣する中国の制度「三支一扶」の採用試験。一定期間働いた後、公的機関の安定した職に就ける可能性があるため、就職難の若者にとって貴重な就職ルートとなっている。
この問題について、中国国営の新華社ですら「大規模な組織的カンニング事件」と報じており、不正グループが試験関係者と結託して事前に問題を入手し、外部で解答を作ったうえ、試験中の受験者に電子機器で答えを送っていた。
ネットでは怒りが噴出している。「コネがなければ受けに行くだけ交通費の無駄」「普通の家庭の若者が必死に勉強して得ようとする仕事まで奪うのか」との声に加え、「再試験で終わりなのか。誰が問題を漏らしたのか、誰が裏で動いたのか、責任者を徹底的に追及すべきだ」と、関係者や責任者の処分を求める声も相次いでいる。
誰でも受けられる試験でも、誰もが同じスタートラインに立てるとは限らない。それが今、中国の若者が直面するもう一つの「就職難」だ。
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