アンソロピック 中国共産党による海外の法輪功団体への情報活動を明らかに

2026/09/11 更新: 2026/09/11

米大手人工知能(AI)企業は9月10日、150ページに及ぶ脅威インテリジェンス報告書を公表した。この中で中国共産党(中共)による、カトリック、チベット仏教、法輪功、台湾のキリスト教団体を標的とした宗教事務に関する情報活動を阻止したことを明らかにした。

報告書によると、アンソロピックは、中共政府の支援を受け、中国国内を拠点とする情報活動に関係しているとみられる一連のアカウントを停止した。行動者はアンソロピックのチャットボット「Claude」に対し、自らの分析チームの一員として、アジア各地の宗教指導者や華人社会を対象とする中国語の人物ファイルを作成するよう指示していた。

アンソロピックによると、この活動の標的は、中共の宗教事務・統一戦線機関が優先する対象と正確に一致していた。

報告書はまた、行動者が中国本土におり、そのうちの利用者1人が、中共政府の情報セキュリティー担当者であることを明かしていたと指摘した。

報告書によると、これらの悪意ある行動者はClaudeに対し、公的な内部安全部門が使用する分析文書を作成するよう指示していた。文書には「人物調査基礎資料」調査用の「手掛かり報告」日々の「状況認識」要約が含まれていた。

各記録には、特定の標的人物による中国関連の活動、否定的な情報、「工作抓手」を詳細に列挙するよう求めていた。「工作抓手」とは統一戦線工作部門の用語で、利用可能な交渉材料を指す。

標的には、アジア各地のカトリック教会の上級枢機卿、台湾基督長老教会の指導部、チベット仏教の民間団体の構成員と亡命政府、法輪功、法輪功学習者が設立したメディアがあった。調査対象は、経験豊富な宗教指導者から一般市民にまで及んでいた。

報告書の主な調査結果は次の通りである。

行動者は、標的人物の生年月日、出生地、移住した日、ソーシャルメディアのアカウントを収集していた。また、宗教施設を偵察し、平面図、外観図、構造図を作成していた。

活動は、中国国内外の複数のソーシャルメディアに及んでいた。対象には微信(WeChat)、小紅書(RED)、抖音(中国版TikTok)、微博(ウェイボー)のほか、LinkedIn、Instagram、Threads、X、Facebookが含まれ、毎日更新した報告書を作成するよう求めていた。

攻撃者はClaudeへの指示で、「中国(中国共産党)の立場」を取るよう求め、チベット亡命政府を「違法な分裂政権」と位置付けるとともに、「X教」という定義を法輪功に適用するよう指示していた。

公開情報によると、中共による法輪功への中傷と迫害は、すでに27年間続いている。

アンソロピックは、この行動者が宗教事務に関する情報収集を担当していた可能性があると分析した。行動者はClaudeに対し、四つの作業工程を同時に実行し、複数の言語で原資料を受け取り、内部のひな型に基づいて構造化された中国語の人物ファイルを作成するよう指示していた。

各ひな型では、標的となる人物や団体の中国に関連する活動、不祥事、利用可能な「抓手」の概要を記載するよう求めていた。

報告書は、中国共産党側が収集した、海外の法輪功学習者1人のLinkedInページのスクリーンショットも公開した。この人物が飛天大学ミドルタウン校の教員であることが示されていた。

アンソロピックによると、工作の実行者は、海外の法輪功団体に関係する教育関係者や修煉者の資料を、海外コミュニティーを対象とする活動の一環として収集していた。

アンソロピックは、中共側の悪意ある行為を検知した後、今回の活動を担ったアカウント群を停止した。また、今後の不正利用を妨げ、その危険性を低下させるため、検知態勢を強化した。

アンソロピックの報告書に記載された、中国共産党側の行動者による海外宗教団体への監視内容は次の通りである。

 

 

林燕
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