中国 時を超えて輝く、美しき手書き

まるで印刷 中国400年前の受験答案

2026/11/06 更新: 2026/11/04

「これ、本当に人が書いたの?」

400年以上前の中国で書かれた一枚の受験答案が、ネット上で話題になった。

2460文字がびっしりと並び、書き直しの跡は一つもない。まるで印刷したような美しさだ。

答案を書いたのは、1598年に行われた中国の国家試験で、見事トップ合格を果たした25歳の青年・趙秉忠(ちょう・へいちゅう)だ。当時、この試験に合格することは、国の役人になるための重要な道だった。

長さ約2.7メートルの紙には、小さな文字が整然と並んでいる。文字の大きさも間隔もきれいにそろい、最後まで乱れがない。

当時はパソコンも修正液もない。すべて筆と墨を使って、一文字ずつ書いていた時代だ。

どれほど練習を重ね、どれほど集中して書き上げたのだろうか。

この答案は、中国に現存する唯一の明代の首席合格者の答案とされる。400年以上もの間、大切に受け継がれ、1983年に子孫から寄贈された。現在は中国・山東省の青州市博物館に収蔵されている。

今では仕事の書類も手紙もパソコンで作ることが増え、文字を手で書く機会はめっきり少なくなった。誰でも簡単に、きれいな文章を作れる便利な時代だ。

けれども、手書きの文字には、印刷された文字にはない魅力がある。

力強い筆遣い、丁寧に書こうとした跡、少しだけ不ぞろいな文字。そこには、書いた人の気持ちや、その人らしさがにじみ出る。

400年前の青年が残した答案からも、一文字一文字に真剣に向き合った姿が伝わってくる。

文字は、ただ情報を伝えるだけのものではない。書いた人の心や温もりまで届けてくれることがある。

何でも簡単に入力できる時代だからこそ、たまには大切な人に、手書きでひと言を添えてみるのもいいかもしれない。

 

400年以上前の中国の受験答案。「第一甲第一名」は、試験でトップ合格したことを意味する。(動画のスクリーンショット)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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