【医学古今】 見えない経絡の実体
現代医学の解剖学では、網のように全身に張りめぐらされている血管と神経を見ることができます。しかし、漢方医学に記載されている経絡の存在は現在も確認されていません。
イボに効くお灸療法
お年寄りだけでなく、若い人にも発生するイボ(疣)。痛みや痒みなどの自覚症状がなくても、美容的観点から取り除きたい人は多いでしょう。
身体にある命の門 命門穴
命門(めいもん)とは、背中の第2腰椎と第3腰椎の棘突起の間(ほぼ腰背部の真中)にあるツボの名前です。命の門という名前の由来について、書物にはさまざまな解釈があります。
踵の痛みに漢方と鍼灸
踵に痛みについて、現代医学では主に局部の骨、滑液包、腱、腱膜などの病変を治療しますが、漢方の場合、臓腑と経絡(けいらく)理論から原因を分析し、局所治療と臓腑機能の改善を考慮しながら治療を行います。
漢方と美容 五臓を養う美容薬膳
漢方医学の理論から言えば、五臓の気はすべて顔に届くので、顔の各部の色や艶の変化から五臓の状態を判断できます。五臓が健康であれば、顔の皮膚も健康になるのです。
顎関節症
顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎関節部や咀嚼筋などの疼痛、関節音、開口障害ないし顎運動異常などの慢性疾患群であり、現代医学の領域では、歯科分野の病気に分類されています。
灸療で痔を退治
痔は、一般的によく見られる病気の一つです。これに対する治療法はたくさんありますが、一番簡単で効果的なのはお灸です。
酒毒を治療する漢方薬
お酒は上古の時代に薬として造られました。2千年前の書物『黄帝内経』の記録によれば、上古の時代、人々は心が素朴で徳を重んじ、めったに病気にならないため、お酒を造っても殆ど利用されませんでした。『黄帝内経』の時代になると、徐々に人間の道徳が低下し、お酒は薬として使われるほか、嗜好品として珍重されました。
病気を起こす「健康法」
長寿社会になった今、健康意識は非常に高まっています。健康を維持するために、さまざまな方法を試して努力している人は少なくありません。しかし、その健康法が自分の体質に合うかどうかを考えず、やみくもに実行している人もいます。
漢方と美容
漢方美容法は、顔の症状以外に内臓機能を確認したうえで行えば、より効果が得られやすくなります。
経絡敏感人と呼ばれる感知能力の高い人
現代医学は過剰に検査機器に依存し、人間自身の持つ感知能力を無視する傾向があります。一方、伝統医学は最大限に人間の感知能力を生かして、生理や病理の現象を認識してきました。
鼻水に命門のお灸
鼻水は鼻粘膜の分泌異常によって起きる症状で、現代医学では耳鼻科で治療しますが、漢方医学の場合、鼻は肺の付属器官だと考えています。ですから、鼻の症状は肺の状態を調節しながら治療します。
適材適所
人にはそれぞれ、得手不得手があります。得意とする分野で自分の能力を発揮することができれば、より効率的に仕事を成し遂げるのです。故に、「適材適所」という言葉が生まれました。
手を診て病気を判断
漢方医学では望、問、聞、切という四診法で患者さんの身体情報を収集し、得られた情報を分析して診断します。身体情報の一部は、手を見たり、触ったりすることによっても得られます。以下、手から得られた情報によって病気との関連を判断する、いくつかの例をご紹介します。
目の疲れは伝統医学で改善
パソコン、スマートフォン、テレビ、ゲーム機の普及とともに、VDT症候群(Visual Display Terminal)を患う人が増えています。デジタル機器を長時間利用することにより、目や体、心に支障をきたす病気で、IT眼症、あるいはテクノストレス眼症とも呼ばれています。伝統医学を使って症状を和らげる方法を紹介します。
肝臓から月経不順を治す
多くの女性を悩ませる生理痛。現代医学では、痛み止めを処方するしか方法がありません。一方、漢方医学においては肝臓が月経、妊娠、出産、おりものなどの生理および病理に深く関わっていると考えられています。
子どもの湿疹の原因は? 改善につながる大切なポイント
乾燥する季節。アトピーなど子どもの肌荒れに悩む親も少なくありません。悪化すると、病院でステロイドの薬を処方され、一時的に改善しますが、薬を止めればまた再発します。漢方の見地からいえば、飲食習慣を見直したり、さらには脾胃の機能を改善すれば、症状が自然に消える場合があります。
火傷の手当て 古今の違い
熱湯をこぼす、調理油が飛ぶ、使用中のアイロンに触る。日常生活には火傷を負うリスクがそこかしこに潜んでいます。現代では火傷を負った時はまず水や氷で冷やすのが常識であり、これを疑う人は殆どいないでしょう。
適材適所
人にはそれぞれ、得手不得手があります。得意とする分野で自分の能力を発揮することができれば、より効率的に仕事を成し遂げるのです。故に、「適材適所」という言葉が生まれました。
足底筋膜炎の陰と陽
60代の女性の患者さんが、足底部の痛みで鍼灸治療に来られました。症状は半年前に始まり、当時は右の踵を中心に痛みと腫れがありましたが、今は局部の腫れがなくなり、痛みの範囲も縮小しましたが、右踵の痛みは依然として残っています
ー桑ー
糖尿病や高血圧、脂質異常症などに効く健康食品として、最近注目されている桑の葉。漢方医学では、桑の木はそのほとんどが生薬として使えます。桑の木は言わば「渾身の生薬」なのです。
塩の薬用効果
食塩を薬として使用した歴史は意外にも古く、2千年前に編集された「神農奔走協」にはすでに、塩は死力を増し、気を益し、肌骨を強くし、肌膚を柔らかにし、毒虫を去る効果があると記載されています。
掌蹠膿疱症の鍼灸治療
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は原因不明の難治性病気の一つです。
血便の鍼灸治療
血便とは排便の際に目視できる血が便と一緒に出てくることです。原因は痔からの出血が大半ですが、直腸や大腸のポリープ、腫瘍、大腸憩室炎、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎、出血性大腸炎など、さまざまな疾患によって起こることもあります。
妊娠中の鍼灸治療
妊娠中は胎児への影響を配慮し、多くの化学薬品の使用を控えることになります。しかしだからと言って、妊娠中に発生する様々な症状をただ我慢するだけでは、妊婦は大変苦しいでしょう。そういった時こそ、漢方や鍼灸等の治療法を活用すれば良いと思います。
悪夢に効く足の指先のツボ
鍼灸院ではたまに、怖い夢を見るために安眠できないという患者さんに出会います。そういった場合によく使うツボは、隠白(いんぱく)と厲兌(れいだ)です。
蜂針療法
経験的に蜂針療法は、リウマチ、免疫力の低下、皮膚疾患、アレルギー性鼻炎、子宮筋腫、各種の神経痛、頸椎症、骨増殖症、自律神経失調症、気管支喘息、硬直性脊柱炎、五十肩、関節の腫痛、癌などの治療に使われることが多い方法と言えます。
捻挫や打撲後の筋肉痛
捻挫や打撲には腫れや内出血を伴うものですが、まれに、それらの症状が消えても患部の痛みが治まらない場合があります。
突発性難聴の鍼灸治療
難聴や耳鳴りは、症状が慢性化すると治療が難しくなります。しかし、発症後早い段階で適切な治療を施せば改善する場合が多く、鍼灸療法でも治療効果が実証されています。鍼灸の古典を調べてみると、耳鳴りや難聴には多数のツボで治療を施していたようですが、突発性難聴には特に重要なツボが提示されています。それは四瀆(しとく)というツボです。
疫病と闘う漢方医学の知恵
急性、発熱性、強い伝染性がある病気は、漢方医学では「疫病(やくびょう)」と称します。春の時期に発生した疫病は、「春温」また「温疫」、「時行」とも言います。現在、韓国で流行っているMERS(中東呼吸器症候群)は「春温」の理論を参考にして治療対策を講ずることが可能だと思います。