中国当局、傘下企業9社接収「明天集団」は非難声明 権力闘争激化か
中国当局は7月17日、2017年に香港から本土に連行した富豪、肖建華氏が率いる明天ホールディングス(以下は明天集団)傘下の金融企業9社を接収すると発表した。18日、明天集団は声明を発表し、中国当局による強制接収を非難した。専門家は、民間企業である明天集団が公に当局指導部の決定に反発したことは、党内の激しい権力闘争を反映したとの見方を示した。
万達トップも対象か 習近平政権、政商に反腐敗のメス
習近平政権の腐敗取り締まりの対象は、権力と癒着する企業家、いわゆる政商にも広がっている。中国一の大富豪・王健林氏も例外ではない。王氏が率いる複合企業・大連万達集団(ワンダ・ グループ)はここ数カ月間で、約8割の国内産業を売却し、経営の主体である不動産から完全撤退せざるを得ないほど、追い込まれている。かつて「打倒ディズニー」と豪語した敏腕経営者は、今やすっかり勢いを失った。