【大紀元日本5月27日】北京の西北部に位置する国有記念公園・圓明園(清代に建設された離宮であり、占領によって破壊される前は中洋折衷の美しい建物が並んでいた)の湖心島が賃貸に出されると言う事件があった後、同公園内の3万平方メートルを占める万春園別荘区に注目が集まった。5月21日時点、30軒程のきれいな四合院造り(旧式家屋の建築様式のひとつ)の別荘が、既に全部貸し出されている。月々の賃貸料は数千米ドルであるようだ。
新京報5月21日の報道によると、庭内の別荘はすべて四合院造りで、一戸建てごとの建築面積は約300平方メートル。中には三つの部屋と客間、中庭がある。家賃は毎月4000ドルから5000ドルぐらい。現在、別荘は全部貸出し中であり、来年になるまで空きはないそうである。
圓明園は1983年に「圓明園遺跡公園」として命名され、88年には全国の重要文化保護財に指定された。中国の文化財保護法第24条は、次のように規定している。「国有の移動できない文化財を譲ったり、抵当に入れたりしてはいけない。建てられた博物館、保管所、あるいは見学場所として定められた国有文化財の保護部門を、企業の資産として経営してはならない」。圓明園はずっと国家の主要な観光地のひとつである。国務院は「景色名所資源は国家に属し、必ず法律に基づいて保護しなければならない。各地、各部門はいかなる名義と方式をもって譲ったり、あるいは別の形で景色名所の資源と観光地区の土地を譲ったりしてはいけない」と規定している。 圓明園管理所はこの規定に違反しているのではないだろうか。
この事件は以前の廬山別荘騒ぎときわめて似ている。廬山にあるいくつかの部門は、国宝級である景勝地の土地を、金儲けのために売ってしまった。江西省九江市の官僚や金持ちたちがこぞって廬山に自家用の大豪邸を建てたのである。
圓明園公園管理所の副主任・朱紅氏は、指摘された万春園別荘区の貸し出しは、十数年前に合法的な手続きを経て、香港の会社と合併して立ち上げたプロジェクトであると説明し、「このプロジェクトは、政府側が計画して、市の関連部門が審議したもので、合法的である」と語った。
遺跡公園である圓明園の中に別荘を建てるべきかどうかという質問に対し、朱紅氏は、歴代の指導者たちに関わっていることなので、はっきり分からないし、答えにくいとコメントした。
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