【大紀元日本11月12日】中国共産党中央が党幹部に「知識」を要求して以来、学歴は昇進のための「入場券」のような存在になった。中には、学歴を詐称する者まで出てきた。学歴詐称問題は以前からあり、多くの官員は権力や国の税金を乱用して、教育機関と癒着し、学歴や卒業証書を偽造してもらったことから、今では、偽の学歴が氾濫している。例えば、教育レベルが低い西部貧困地域の農村幹部の名刺にも「経済学修士」「法学修士」などの肩書きが堂々と記してある。
週刊誌「瞭望」(最新号)の報道によると、中国共産党中央は1995年に党幹部が四年制大学、少なくとも二年制大学を卒業しなければいけないとした。さらに2006年1月に県レベル以上の幹部はすべて大卒でなければならないと指示した。そこから、短期大学、本科、修士、博士、オーバドクターなど、官員の学歴が年々変わっていく、高学歴は官員が自慢する資本だけではなく、昇進の「踏み台」にもなっている。
これらの学歴の中に本物がどれだけあるのだろうか。調べによると、一部の官員は相応の学歴はないため、権力と国の税金を乱用するなど手段を選ばず学歴を手に入れているものもいるという。
報道によると、官員は学歴を手に入れるため、自分の代わりに秘書に授業を受けさせたり、国の税金で指導者や学校に賄賂を贈ったりすることは周知の事実であるという。
北京の大学・大学院責任者の話によると、学歴を手に入れるために官員は学校に通うが、登録時や試験、修了時などは、本人出席するが、普段の授業や課題は秘書に任せることが多く、授業に出ている学生は全員秘書である場合もあるという。
上海復旦大学に卒業したある大学院生は、卒業した後に南部地域の党幹部の秘書として就職したが、一年も満たないうちに、北京駐在事務所に異動になった。北京での仕事はこの幹部に代わって授業を受けることと宿題を書くこと、担当先生と仲良くすることも彼の仕事の一つ。その秘書によると、成績の評価は普段の出席などが80点、試験が20点で、秘書が出席さえしていれば、幹部が試験の時に零点でも合格できる。
調べによると、現在中国共産党官員の学歴詐称は2種類ある。一つは「偽の本物」、つまり官員自身に知識はない、官員の代わりに部下が試験に合格したもの。もう一つは「真の偽者」で、つまり、学校からもらうのではなく、書類と卒業証書を偽造することである。
学歴詐称の問題は、中央より地方が深刻である。西部の貧困地区は、教育が遅れているのに、県委員会の書記、県長、村長、郷長、派出所の所長、全員の名刺に「経済学修士」「法学修士」などの肩書きが印刷してある。
中国共産党官員の学歴に対する需要が増えているのを見て、中国の一部の大学も良い「提供者」の役を演じた。様々な学歴速習クラスを開設し、学歴を提供した。得た収入は国家に納めずにすべて学校の私有資金になってしまうという。
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