【大紀元日本4月25日】四川省アバ・チベット族チャン族自治州アバ県のキルティ僧院は2週間ほど前から軍警察により包囲封鎖されている。21日夜、当局がキルティ僧院の僧侶300人を拘束したため、さらに緊張した状態が続いている。RFAが伝えた。
ノルウェーに拠点を置く「チベットの声」は、チベット亡命政権からの情報として、21日午後、当局は同寺院の僧侶を拘束する計画にあるとの情報を聞きつけた数百人の僧侶が、寺院内で集会を行ったと伝えている。その後、寺院の関係指導者の説得により、僧侶たちはそれぞれの宿舎に戻ったが、夜9時ごろ、多くの武装警官や公安などが各宿舎を包囲し、翌午前4時までに、合わせて300人の僧侶を連行したという。
また、21日午後4時から22日午後4時までアバ県内の全ての携帯電話は遮断され、商店やレストランは閉店状態である。パトカー以外のすべての車両がアバ県への進入を禁じられ、情勢は悪化の一途をたどっているようだ。
キルティ僧院では3月16日に若い僧侶が焼身自殺したことから緊張が高まっている。米VOAは22日、僧侶が焼身自殺を行った映像を流し、武装警察による寺院封鎖の様子も映像に写されている。また、目撃者によると、警察は消火後にこの僧侶に殴るなどの暴力を加えていた。僧侶は翌日死亡したという。
この焼身自殺によりラマ僧とチベット族1000人によるデモが引き起された。この時も同寺は包囲され多くの僧侶が拘束されている。現実は、中国政府の寺院は正常な状況であるという報道からは大きくかけ離れている。
このほか、情報筋が入手した公安当局の緊急通知によれば、四川省公安庁は省内外の人に対し、チベット族自治州のカンゼ州とアバ州に向かうことを禁じ、すでに上述の地区に入っている地区外の人に対し現地を離れるよう呼びかけている。
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