【大紀元日本7月1日】中国共産党建党90周年の節目に、全国各地で宗教信者が共産党を讃える宣伝ソング(俗称・紅歌)を歌うイベントが当局主催で開催され、物議を醸している。五大宗教の信者たちが「共産党よ、親愛なるわが母」などと口ずさむ動画がネット上に公開されており、宗教関係者からは「悪名高い共産党をわが母と例えるはずがない、荒唐無稽だ」との非難の声が上がっている。
中国国内メディアの報道によると、6月16日に四川省西昌市の主催で、仏教、道教、イスラム教、天主教(カトリック)、基督教(中国ではプロテスタントを指す)の信者100人余りによる「五大宗教が共産党ソングを歌う」イベントが開催された。
また、湖北省黄石市の華蔵寺では、尼僧たちが「民謡を歌って、わが党に捧げる」という定番の共産党ソングを歌うイベントを行い、最後に「共産党万歳」と大声
共産党ソングを歌う華蔵寺の尼僧たち (ネット写真)
で叫んでいた。同寺院では共産党を讃える横断幕が掲げられている。
この光景はインターネットに動画で公開され、各メディアは「わが党の恩義に感謝するため」とし、「仏教文化とわが共産党文化が一体に融合され、中国ひいては世界では前例がない」などと自画自賛している。
一方、中国の宗教関係者は当局のこの宣伝手法を非難した。
中国民間で有名な僧侶・妙覚法師はその裏を暴露した。「中国共産党は宗教団体をコントロールするために、信者に成りすました工作員を各宗教団体に潜伏させている。(中略)このような人たちが操って宣伝イベントを開催させた」という。
「出家人は俗世間のすべてを断ち切らなければならないのに、この悪名高い共産党をわが母と例えるはずがない、非常に荒唐無稽の話だ」と同法師は語った。
ネットでは「この異様な光景をみて、イエス様、お釈迦様、神様も皆天国で悲しみ、嘆いておられるのではないか」、「本当に出家人なのか、偽物のサクラではないか」などの書き込みが寄せられている。
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