「父母の愛情少ない」 留守児童3人、服毒自殺=広東省

2011/10/12 更新: 2011/10/12

【大紀元日本10月12日】5日、広東省茂名市で小学生3人が農薬による服毒自殺をはかった。このうち女児1人が死亡している。

国内メディア・東南網によると5日午後、死亡した女児・楊海波さん(12)が、凌さん兄妹(11)、(9)の家で遊んでいた時、両親は長い間出稼ぎに出ており、自分たちに対する愛情がないと凌さん兄妹が話し、楊さんも母親がいつも自分を罵り、全く愛されていないと話した。この時3人は自殺を思いついたという。

夕方、3人は凌家から農薬を持ち出し、村のサツマイモ畑まで来ると農薬を飲みほした。家族が3人を発見した時、楊さんはすでに死亡していたが、凌兄妹は病院へ運ばれ一命を取り留めた。

同市電白県観珠鎮河垌(とう)村委員の謝さんによると、河垌村は非常に貧しく、生産活動の中心は水田稲作。1年間の純収入は2000元(2万4000円)にも満たず、生活条件は極めて厳しい。出稼ぎに行かずに耕作だけに頼っていては、生計が成り立たない。このため、常時、出稼ぎを余儀なくされる村の農民は半数以上にのぼるという。

「3人の子供たちは片親か老人と生活していて、父母の愛情に飢えていた」と謝さんは話す。

近年、留守児童の自殺や失踪が増加している。父母の愛やコミュニケーションの欠如が原因で子供たちの性格が変調する可能性があると指摘されている。心理学者の葦志忠氏が昨年行った調査研究では、留守児童の8割が様々な心理的問題を抱えていることが明確に示されている。

(翻訳編集・坂本)
関連特集: 国際