【大紀元日本3月14日】3月11日に東北を襲った地震は、津波、原発事故と三大災害に発展し、世界にも衝撃を与えた。
地震と津波の犠牲者はほぼ1万6千人。3千人以上が行方不明のままだ。炉心溶融に至った福島第一原発は、1986年のチェルノブイリ以来の最悪な原発事故となった。
日本国内では、 津波に対する不十分な警備、災害への対応など、当局に対する信頼性が危ぶまれ、菅直人首相は退陣に追い込まれた。核エネルギーの安全性は、世界中の政府にとって重要な課題となった。
一年経った今、健康や環境への影響に対する意見は様々だ。そして生存者は、家族や家を失ったことに打ちひしがれるだけでなく、危険を承知で家に戻るか、新たな人生を別の土地で始めるかの決断も迫られている。
ここに日本人を含めた世界の人々の声を紹介したい。
「母親の中には、被災地から離れることを決意した者、戻ってくる者、居住し続ける者など様々だ。どの道を歩んでも、正しい道であるかは定かではない。『体を危険にさらして福島に住み続けるの?』と尋ねる者もいる。正直言って、分からない。自分の決断が正しいかも分からない。もう情報は信じられない」
-第一原発から60キロ離れたところに居住する5歳の息子を抱えた母親。ヒューマン・ライツ・ウォッチのインタビューに応えて。
「最終分析でも、福島の原発事故が、これまで知られなかった核燃料に関連する致命的な欠陥を明確にはしていない。分析は、動的な外的脅威に対して定期的に発電所を査定し、最良の対処方法を発展させることの重要性と、この過程を監視する効果的な監査人の必要性を強調しただけに過ぎない」
-『福島原発事故は防げたはずだ』(Why Fukushima Was Preventable)の執筆者/カーネギー・エンドウメント氏
「一周年だからといって特に何かをしたいとは思わなかった。儀式で片付けることで人々が忘れてしまうことが嫌だからだ。体の異状、発ガン、心臓発作などはこの夏、または来年、襲ってくるかもしれない。日本は、その時に支えが必要だ。今ではない」
-福島ダイアリーのブログより ロリ・モチヅキさん
「多くの場所に放射能汚染が集中している事実が発覚している。健康・安全に深刻な影響を及ぼすホットスポットが生み出されている…危惧すべきことに、人口が密集する場所に存在しているが、人々は支援も受けていなければ、移住の権利も与えられていない。汚染除去作業は、一貫しておらず、不十分な状態だ」
-グリーンピース・インターナショナル 放射能の専門家 ジャン・ヴァンデ・プッテ
「日本国内での大半の世論は、核燃料への依存から離れ、 最終的に段階的に廃止することを指示している」
-核散防止研究センター ジェームズ・マーティン
「石巻駅付近の酒場、カフェ、レストランに、活気が戻ってきた。これも津波による何百万トンの残骸を除去してくれた様々な人々のお陰だと、住民は感謝している」
-ジャパンタイムズ『震災一周年を迎える日本』
「福島第一原発の安定維持のため多大な責務があることを肝に命じるとともに、中・長期にわたる安全な廃炉作業を続けていく」
-東京電力 西沢 俊夫 社長
「放射線医学の立場から、 人体への影響力は実に小さいと見ている」
-オレゴン大学、核エンジニアリング学科 キャサリンA. ヒグリー
「教訓は学んだ。世界中の核燃料工場で耐力試験が行われた。強大な天災から防備するための実践的な手順がとられた。あらゆる側面で、安全性が見直された」
-国際原子力機関(IAEA)天野之弥事務局長
「地震と津波のすぐ後の悲劇の画像、家、物、そして最愛の人々を亡くした同胞の心痛は忘れられることはない。東北地方の荒廃を立て直しながらも、日本の他国を支援する取り組みは不動だ」
-バラク・オバマ米大統領
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