濃霧に見舞われる町(Haldini/Flickr)
【大紀元日本11月14日】北京で開催中の第18回中国共産党大会で最終日の14日、中国共産党規約(改正案)の決議が通過した。国営新華社が報じた。
改正内容は▼胡錦濤主席が提唱して来た指導理念「科学的発展観」を、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、トウ小平理論、「3つの代表」思想(江沢民前総書記)と並べ、党の行動指針とする▼「生態文明建設」を党規約に明記する、となっている。
薄煕来事件の影響で党大会前、「毛沢東思想」の記述は党刊行物から消えるなど、改正案からも外されるのではとの見方も一時広まったが、勢力間のけん制で待ったをかけられる形となった。
「生態文明建設」とは、「資源と環境規模に基づく自然に則った持続可能な発展を掲げる資源節約・環境友好を優先する社会建設」のこと。胡氏の話を分析する環境保護省・周生賢氏が先月の中国環境報に掲載した論文で伝えている。それによると政府の任務は、省エネ環境産業の育成、自然汚染対策の強化、都市と農村の生態環境における公共サービスの均等化などが挙げられる。
これを党の規約に書き入れることは、党指導部が近年深刻化する環境・資源問題を発端とする抗議活動の急増に危機感を抱いていることが伺える。一連の抗議活動は社会の広い層に影響し、市民全体の参加が特徴。また、環境に配慮しながら持続可能な発展を目指すことは胡主席の「科学的発展観」の一部でもある。
(翻訳編集・張凛音)
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