ネット通販世界最大手の米アマゾンが1月から、立ち乗りマシーンであるホバーボードの販売を停止している。同商品のバッテリーが発火するという事故が相次いだための措置である。同社は該当製品を購入した顧客に対し、代金の全額返金を行っている。製品の大半が中国製とみられ、中国産のホバーボードをめぐっては、米国で特許権侵害の争議も起きている。
ホバーボードはこれまでに米国で少なくとも11件の発火事故を起こしているため、米消費者製品安全委員会は同製品の安全性に対し全面的な検査を行っている。
一方、中国産ホバーボードの特許権の所有をめぐる紛争も起きている。
自らを中国版ホバーボードの開発企業だと主張し、同製品の主力メーカーでもある中国企業・杭州騎客智慧科術と中国系米国人シャネー・チン氏(Shane Chen)の双方は中国と米国で特許を取得したが、チン氏側は、杭州騎客の創設者が同氏の提供したアイディアに基づいて商品化したと主張しており、特許権は自分にあるとしている。
昨年、チン氏から同製品の米国独占販売権を1000万ドル(約1億1800万円)で購入した米レイザー社は、特許侵害を理由にアマゾンに対し中国産ホバーボードの販売停止を求めている。こうした中、アマゾンは同製品の販売店に対し特許権を侵害していないことを証明するよう求めている。
CNNなどによると、2015年、ホバーボードは米アマゾンで年間売上1位のスポーツとアウトドア用品となった。現在、米国には約100万台のホバーボード(約467億相当)が販売停止となっている。
(翻訳編集・桜井信一)
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