アマチュアの天文学者で組織する学術団体、国際流星機構(International Meteor Organization、IMO)は、アジア太平洋地域で今年のペルセウス座流星群が最も多く観測できる時間帯を、8月12日の21時から13日の1時30分ごろと発表した。一時間当たりの流星の数は、200個にものぼる可能性がある。
ペルセウス座流星群は、毎年1月初めにみられる四分儀座流星群、12月の双子座流星群と並んで北半球の年間三大流星群の一つに数えられており、全活動期間は毎年7月17日ごろから8月24日ごろと非常に長い。
ペルセウス座流星群の特徴は、流星の数が多く流れが安定しており、活動時間が長いこと。また流星の発生時期が気温のちょうどよい晩夏から初秋にあたっているため、非常に観測しやすい流星群としても知られている。木星の引力の影響を受けて、今年の流星数は例年と比べて多くなり、12日には大規模な流星群が観測できると予測されている。この規模の大流星群が見られるのは、2009年から7年ぶり。
米アラバマ州にあるNASAの観測所、流星環境事務所(MEO)のビル・クック氏は、「理想的な条件が整えば、1時間に200個余りの流星が流れるだろう」という。一晩に夜空を流れる流星の数が千個以上に上ると見られている。
流星の正体は宇宙を漂う小さな塵で、ほとんどの流星の大きさは、砂粒からエンドウ豆ほどに過ぎない。NASAによると、流星のほとんどは地球から50マイル(約80.5km)のあたりまで接近すると燃え尽きてしまうので、地球には何の実害もない。
アマチュア天文家で、ミルウォーキー公立博物館職員のBob Bonadurer氏は、運が良ければ今週いっぱいこの天体ショーを観測できると期待を寄せている。真夜中を過ぎて月が地平線に沈むと、放射点の高度が上がるため、流星がさらによく見えるようになる。
もし今回の流星群を見逃してしまっても、今年はあと3回のチャンスが残されている。10月のオリオン座流星群(極大(注)は10月21日)、11月のしし座流星群(極大は11月17日)、12月の双子座流星群(極大は12月14日)だ。もっとも、それぞれが極大になる前後がいずれも満月に当たっているため、今回のペルセウス座流星群ほどはっきりとは見られない。オリオン座流星群としし座流星群で1時間当たり観測できる流星の数は約15個、双子座流星群は120個前後だろうと予測されている。
注)流星群の活動における「極大」とは、観察場所や月の条件などは考慮せず、流星群自体の活動が最も活発になること、またはその時期をいう。
(翻訳編集・島津彰浩)
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