インド、インディラ・ガンジー国際空港(Indira Gandhi International Airport,IGIA)付近の住民は、国家グリーン裁判所(National Green Tribunal,NGT)に対して、住宅区の上空を通過した飛行機からヒトの排泄物が落下し、自宅を直撃したため、外壁が汚されたと訴えた。今月29日、NGTは政府関連部門に対して調査することを命じた。
また訴えを起こしたインド陸軍退役将校サトワン・シン・ダヒヤ(Satwant Singh Dahiya)氏はNGTの他にも、航空会社に対して、空中からヒトの排泄物を落とす行為は関連条例に違反し、住民の健康を害すると刑事訴訟をも起こしている。
ダヒヤは取材に対して、「この一週間、ベランダの壁と床に飛行機から落下した排泄物がたくさんあった。これが二度目だ」「前回は10月初旬だった。汚物の処理と壁の塗装に5万ルピ(約7万8千円))を使った」と話した。
インド英字新聞「ヒンダスタン・タイムズ(Hindustan Times)」によると、NGTの通知を受けたインド中央汚染制御委員会(CPCB)は、ベテランの環境エンジニアを派遣して、ダヒヤの家の壁に人間の排泄物が付いていないか有無を調べ、サンプルの採集、分析などを行い、最終報告をNGTに提出することになっている。
通常、飛行機のトイレはシステム的に排泄物を特殊タンクに貯蔵し、空港に到着した後、グランドスタッフが処理を行う。インド航空関係者は空中で飛行機からヒトの排泄物が落下することはありうるが、それが原因で航空会社を訴えることは稀であると語っている。
(翻訳編集・豊山)
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