米国原子力空母「カール・ビンソン号」をふくむ米海軍艦隊が、いまごろ北上して朝鮮半島に向かっていることについて、マティス国務長官は19日、「計画を今後変更する予定だ。ビンソン号はシンガポールを出た後、一方向に進むのではなく、同地域での南下も含めた進路を取る」と釈明した。
北朝鮮が新たな核実験に踏み切る可能性が高まる中、米海軍当局は8日、同艦隊は寄港しているシンガポールから、オーストラリアに向かうのではなく、北上して西大平洋に向かう命令を受けたと発表した。
またトランプ米大統領は11日、米フォックスニュースでのインタビューで「われわれは極めて強力な艦隊を派遣するだろう」と述べた。このため、当初はカール・ビンソン号はすでに朝鮮半島に向かったと推測された。
米CBS放送(19日付)は、実際同空母打撃群は13日、オーストラリア西北海岸に寄港し、同国海軍と合同軍事演習を行ったとし、26日に朝鮮半島付近に到着すると報道した。
CBS放送によると、サウジアラビアを訪問中のマティス長官は「われわれは、ビンソン号の進路計画を変更すると発表したように、今それを実行している」「ビンソン号は今すでに朝鮮半島に向かって北上している」と強調した。
また、「私がビンソン号がいつそこに到着するか、どこで行動をするかを決める」「ビンソン号は、われわれは確実に西北太平洋地域の同盟国を支持していくための一環だ」と示した。
海軍当局の発表では、先週末同空母はインドネシアのスマトラ島とジャワ島の間にあるスンダ海峡を通過したという。
トランプ政権が「カール・ビンソン号」進路変更を通じて、北朝鮮金正恩政権の挑発行為をけん制するため、意図的に展開した「心理戦」であった可能性があるとみられる。
(翻訳編集・張哲)
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