「共産党宣言」は「一つの幽霊、共産主義の幽霊がヨーロッパで漂っている」の一文で始まる。この文言の通り、共産主義は元々人々の幸せを実現するために生まれた学説ではなく、その根底には悪魔崇拝がある。
米国国会図書館長であり、著名な歴史学者でもあるジェームス・H・ビリントン氏などの研究によると、共産党は18世紀ドイツのバイエルンの「イルミナティ(Bavarian Order of the Illuminati)」に起源を持つ。秘密結社「イルミナティ」の指導者であった哲学者アダム・ヴァイスハウプト(1748—1830)は悪魔崇拝者とされ、サタンとルシファーを信仰していたという。
共産党へ受け継がれたイルミナティの教義
ドイツ人秘密結社「正義者同盟」はイルミナティの外延組織であり、1847年6月、ロンドンの会議で「共産主義者同盟」と名を改めた。同年11月「共産主義者同盟」はマルクスとエンゲルスに宣言の起草を委託し、翌年2月21日には「共産党宣言」として出版された。これ以降、共産主義運動が活発化していく。
イルミナティの綱領と「目的達成のためなら手段を選ばない」との教義は、すべて共産党に継承された。例えば、共産党宣言では「共産党員は自分の観点と意図を隠そうとはしない」「目的は暴力で現存するすべての社会制度を転覆することのみで達成される」と主張する。レーニンは、「我々はすべての詐術、陰謀、欺瞞、狡猾、違法手段、隠ぺい手段を駆使しなければならず、真相を覆い隠さなければならない」と公言した。
残虐と欺瞞は、共産党政権の共通性だ。共産主義の学説は、「この世のユートピア」を創造するとのスローガンで人々を騙し、実際には人類社会の形態を壊してきた。人類に対する敵対意識は、共産主義者の共通点と言えよう。近年明らかになった文献と学者の研究によると、マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリンは全員、悪魔崇拝者であることが明らかとなっている。
キリスト教徒から悪魔崇拝者になったマルクス
カール・マルクスはかつてキリスト教徒だったが、大学在学中にヨハンナ・サウスコットの主催するサタン教に入信したため、悪魔崇拝者となった。
マルクスが父親に宛てた手紙の中には、「私は一つの殻を抜けた。私の聖なるものは抜け去り、新しい霊が入らなければならない」と書いた。マルクスの息子エドガーが1854年3月21日に彼に宛てた手紙では、「親愛なる悪魔へ」で始まっていた。
他にもマルクスは詩作や演劇脚本の中で幾度も「神に対する復讐を熱望する」と書き、全世界に対する「憎しみ」を多く現した。例えばマルクスは詩「絶望者の呪い(Invocation of One in Despair)」で、「呪いと運命の刑器のなかで、一つの霊が私のすべてをかすめ取った。全世界は消え去り、残ったのは恨みのみ」と書いた。
マルクスが学生時代に書いた脚本「Oulanem」のなかで、彼は「全人類を地獄に引きずり込むために存在している」とつづっている。「私の力に満ちた若い両腕は、爆発的な勢いで、お前をつかみ取って砕いてやる、人類よ。暗黒の中で、無間地獄の裂け目は私とお前に同時に開き、お前はそこに堕ちる、そして私は大笑いしてついて行き、お前の耳元でささやく:『さあ私と共に降りよう、友よ』」。
マルクスはドイツ人、中国人そしてユダヤ人を憎み、彼らを「卑しい商人」と軽蔑した。ロシア人を「能無し」と貶し、スラブ人は「ごみ」で「反動的な」人種だと罵った。マルクスは人類を「クズ」「アホで間抜け」だと見下した。
マルクスは著作の中で無産階級のために奮闘すると主張しつつも、無産階級を「アホ、悪人」と自らみなした。
事実上、マルクスは全ての神を憎み、「共産主義」を信じたわけではなかった。彼は「共産主義」を罠として利用し、無産階級や知識人を誘惑してサタン教の教えを実現するために利用した。
(つづく)
(翻訳・王文亮)
近代の百年以上の歴史が物語るように、共産主義は「この世のユートピアを創造する」との名目で闘争、飢饉、虐殺、恐怖を人類社会に広げ、一億人もの人々の非正常死をもたらした。共産主義国家が消えていく今日、これまで語られてこなかった負の歴史を、大紀元はシリーズ社説「共産主義の終焉」のなかで解き明かしていく。
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