中国メディアは25日、中国の安徽省蚌埠市でブランドシューズの模造品を製造していた靴工場を摘発したと報じた。ナイキなどの偽ブランド靴50万足余りが押収され、偽靴の販売で2012年以降、少なくとも計約6億元(約97億円)の売り上げがあったという。ニセの靴製造では、これまでで最大の規模と伝えらている。
きっかけは、ナイキ中国本社の代表者が2015年、中東やアフリカ諸国などの地域では同社ブランドの模造品が大量に出回っていると警察に通報したことから。製造地についてベトナムやマレーシアなどの表示があったが、実際は、蚌埠市周辺で製造されたものだったという。
警察当局の調べによると、摘発された企業は、正規品の製造を行っているあるグループ企業の一部だった。工場には大規模な靴製造ラインを構え、繁忙期は多くとも1000人以上の従業員が徹夜勤務していた。しかも、「きちんと」組織立っており、生産、販売、アフターサービスなどの部署のほかに、「品質管理部」まで設けられていたという。
当局は昨年12月、200人の警察隊を出動、容疑者11人を逮捕した。主犯が逃走中。現場の600坪以上の巨大倉庫から偽シューズ50万足余りを押収し、偽のロゴと包装資材などの計6000万点以上を押収した。
模造品の外観は本物に類似するが、粗悪な素材を使っている。1足のコストは12元(約200円)だけで、卸価格は20元(約320円)弱。ナイキの正規品は約5000〜6500円台で販売されるのに対し、模造品は約1600円ほどだった。
(翻訳編集・王君宜)
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