国際 WHOが警告

ジカウイルス感染3例 妊娠中の女性はインド渡航を控えて

2017/05/31 更新: 2017/05/31

インド保健家族福祉省は、5月15日、同国グジャラート州アーメダバード市で、3例のジカウイルス感染症例が報告されたと発表した。これを受け、世界保健機関(WHO)は、妊娠中の女性に対して同国への渡航を控えるよう呼びかけている。

ジカウイルス感染症は、妊娠中の方が感染すると胎児に小頭症等の先天性障害を引き起こす可能性がある。

感染経路は、ジカウイルスを持った蚊に刺されること。また感染した人を刺した蚊が、他の人を刺すと感染する可能性がある。また、母胎から胎児への感染(母子感染)、輸血や性交渉による感染リスクも指摘されている。

WHOの警戒情報をうけて、外務省は、特に妊娠中または妊娠予定の人へ、可能な限りジカウィルス発生地域への渡航を避けるよう呼び掛けている。

いまのところ、ジカウイルス感染症には有効なワクチンはなく、蚊に刺されないようにすることが最善の予防方法となる。屋外では長袖・長ズボンを着用する、忌避剤を適宜に使用する、蚊の増殖をふせぐために水溜まりを屋外で作らないことなど。

ジカウイルスに感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は2~12日であり、主に2~7日で、およそ2割の人に発症すると言われている。発症すると軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などがあるが、一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われている。

政府は、発生地域に渡航して発熱の症状など感染の疑いがある場合、帰国便の空港の検疫所に相談するよう通知している。

(編集・甲斐 天海)

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