[モスクワ 27日 ロイター] – ロシア中央銀行は27日、主要政策金利を8.50%から8.25%に引き下げた。利下げは今年5回目。
また、今後数カ月以内に追加利下げを行う見通しを示した。
この日の利下げは市場予想に沿ったもので、ロイターがまとめた調査ではアナリスト/エコノミスト20人中16人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想していた。
インフレ率は23日現在で年率2.7%と目標の4%を下回っているが、中銀はインフレ期待は高止まっていると指摘。「インフレが中期的に目標を上回るリスクは、根強い下振れリスクを上回っている」との見方を示した。
一方で2019年に政策金利を6.5-7%とするコミットメントを確認。
「今後数回の会合での追加利下げの選択肢をオープンにしておく」とし、現在の「タイトな金融政策」から徐々に「中立的金融政策」に移行する方針を示した。
アルファ銀行の首席エコノミストは、この文言について小幅な利下げ策をとることを意味すると述べた。
利下げを受けて通貨ルーブルは一時的に対ドルで58ルーブルをつけ、決定前の58.14ルーブルから強含んだ。
ING銀行は、最近の消費者物価指数(CPI)の傾向は好ましいが、中銀は慎重で2018年にCPIが4%に戻る見方を続けていると指摘。ただINGはインフレ下振れの見方を継続しているとし、12月にも0.25%ポイントの利下げするとの予想を示した。
ルネサンス・キャピタルのエコノミストは年内の0.25%、あるいは0.50%の利下げを見込んでいる。
ロシアでは今年、インフレが予想以上に鈍化。好調な農業生産や中銀の金融引き締め策、ルーブル高が主な要因。
また、中銀は経済見通しの据え置きも発表。先月には、今年の国内総生産(GDP)伸び率が2.2%になりそうだとの見通しを明らかにしていた。
次回の政策会合は12月15日に開かれる。会合後には中銀総裁が会見するほか、新たな経済見通しを示す。
*内容を追加します。
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