中国 広告との格闘の末、写真は一枚も撮れず

シャッターチャンスが消えた 30秒で広告20連発 あげく誤ってアプリもダウンロード=中国

2026/08/09 更新: 2026/08/09

せっかくの旅行で、思い出の一枚を残そうとスマートフォンを構えた。しかし、画面を埋め尽くしたのは景色ではなく広告だった。

安徽省の黄山で8月2日、高齢者が、目当ての「魚灯」のショーを撮影しようとしたところ、30秒で約20回も広告が表示された。黄山は奇岩や雲海で知られる世界遺産の景勝地。「魚灯」は魚をかたどった灯籠を使う、この地域に伝わる伝統的な催しである。

ところが、閉じるボタンは分かりにくく、高齢者は広告を消そうと悪戦苦闘。操作を繰り返すうちに誤って複数のアプリをダウンロードしてしまい、結局、シャッターを押すことすらできず、記念写真は一枚も残せなかった。

動画がSNSで拡散すると、「親のスマホも広告だらけ」「削除してもまた増える」「初期化するしかない」といった体験談が相次いだ。「広告にいじめられている気分」「高齢者には操作が難しすぎる」「こんなスマホでは緊急時も困る」といった共感や怒りの声も広がった。

問題視されているのは広告の多さだけではない。利用者が意図しない操作へ誘導され、必要な機能すら使えなくなるスマホ環境そのものに、不満が高まっている。

写真一枚、まともに撮れない。せっかく名高い黄山を訪れ、目の前には旅の思い出に残したい景色が広がっているのに、スマホに映るのは次から次へと広告ばかり。結局、高齢者はその一枚さえ持ち帰ることができなかった。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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