米国 トランプ大統領訪日前

イバンカ氏、国際女性会議で講演 女性起業など語る

2017/11/03 更新: 2017/11/03

米トランプ大統領の来日に先立ち、大統領補佐官イバンカ・トランプ氏が3日、東京で開かれた日本政府主催の国際女性会議(WAW!2017)で講演した。「アベノミクスはウーマノミクス」と、女性の経済参加の支援政策になっていると支持を示した。

在日アメリカ大使館によると、イバンカ氏の訪日は私的旅行も含めて初めて。イバンカ氏は講演冒頭に「昨晩、東京に到着しました。素晴らしい高層ビル群と、古来からの美しさをたたえる皇居を拝見しました。日本の柔軟性や創造性を象徴するものだと思います」と述べた。

イバンカ氏は、女性が活躍できる職場にするには、女性の価値観を尊重し、仕事と家庭のバランスをとろうとする女性たちに対応できるよう、努力が必要と述べた。また、女性に対するセクシャルハラスメントは決して容認できないと述べた。

日本の過去の労働人口と比較して、今日の改善を評価し「アベノミクスはウーマノミクス」と、女性の活躍を推進する政策だと称えた。人口の半分を占める女性たちが活躍することは、私たちの繁栄の鍵です」と語った。 

都内で開かれた日本政府主催の国際女性会議WAW!2017に出席し、女性の経済参加と企業について語ったイバンカ・トランプ米大統領補佐官(@usembassytokyo)

イバンカ氏は大統領補佐官として、米国で育児有給休暇の導入や女性の起業支援に取り組んでいる。「ライフワークとして、女性の経済参加促進が私の課題。そのために父の大統領選後は、自身の仕事を離れました。女性たちに力を与えて全面的に経済参画できるような形を目指したいです」と述べた。

講演前のあいさつでは、安倍晋三首相がイバンカ氏を紹介し、「トランプ大統領が強く信頼する補佐官」と例えた。また、女性の社会躍進を支援する姿勢を強調するため、今年7月のG20で発表された女性起業支援基金「女性起業家資金イニシアティブ」について、日本政府からは5000万ドル(約57億円)拠出することを改めて表明した。外務省によると、参加国はオーストラリア、カナダ、中国、デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー、サウジ・アラビア、韓国、アラブ首長国連邦、英国、米国の計13か国(アルファベット順)で、総額3.25億ドル以上が捻出される。

日本政府による国際女性会議WAW!は「女性活躍」を掲げる安倍政権が2014年から毎年開催している。世界中から政治、国際機関、ビジネスなどの分野で活躍する女性を招待し、講演会や公開議論を通じて女性の経済参加を促進する。

イバンカ氏は日本に到着した2日夜、赤坂の料亭で懐石料理をたしなんだ。3日夜には都内で安倍首相夫妻との夕食会が開かれる予定。

米国務省によると、イバンカ氏は中国と韓国の訪問も予定していたが、トランプ政権による税制改革促進のために、日本の活動日程をこなしたのち、米ワシントンへ戻るという。ドナルド・トランプ大統領は5日から日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンのアジア5か国を歴訪する。

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(文・佐渡道世)

 

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