武漢市民は最近、現地政府が野菜や豚肉などの食品をごみ収集車や救急車両を使って配給していたとして、抗議している。
3月12日、武漢市では巡回バスや救急車で豚肉や野菜などの物資を運ぶ様子を、ネットユーザーが次々と投稿した。
「湖北救護」との表示がある新洲区骨傷専門病院の救急車1台が、梱包もされていない生の豚肉を運んでいる模様を撮影した。車両周辺の商店街の模様から、その所在地が江岸区西馬街であることを示している。
あるネットユーザーは、「人を助けるとき救急車は出動しないのに、肉を配るときは使われる」と批判した。
その前日の夜、青山区鋼陽花園団地の住民は、ごみ収集車で運ばれた冷凍肉を受け取ったと暴露した。住民らは激しく抗議した。この問題を受けて、同区の区長および関係者が調査を受けている。
青山区在住の徐さんは大紀元の取材に答えた。「ごみ収集車を使って肉や野菜を配ることなど、考えられない。皆、青山区の責任者を批判している」大紀元は武昌などでも、食品配給にごみ収集車を使っているという証言を得た。
地方政府は、食品配給でごみ収集車を使った理由を公表していない。ネットユーザーは、「深刻な人員不足で運送業者が機能していない」「通常のトラックが高価で、経費節約のため」といった憶測が流れている。
救急車を使用した理由はさらに分かっていない。「どんなに厳しい衛生基準をクリアした食品でも、救急車を利用するなど論外だろう。ウイルスが潜んでいれば大変なことになる」と批判した。
しかし、徐さんは現在、市民の関心が食料品の確保に移ったと考えている。「肉と野菜ばかり話題になっている。ウイルスは忘れられているかのようだ」と市民の警戒心が薄れたことを懸念している。
(翻訳編集・佐渡道世)
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