[ブラジリア 16日 ロイター] – ブラジル連邦政府は、未成年者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種の停止を検討している。約350万人の未成年者がすでに接種済みだが、死亡したケースや副反応に懸念が持たれている。サンパウロ州など一部の州は接種を進める方針。
ケイロガ保健相は会見で、健康上の問題を抱えていない12─17歳の未成年者へのワクチン接種を早まって実施した州や都市を批判した。こうした人へのワクチン接種は本来15日から始まる予定だったという。
ケイロガ氏は、既に1回目の接種を終えている健康な未成年者は、2回目接種を受けるべきではないとし、10代の予防接種の全国的な停止を求めた。
停止要請の理由は明らかにしなかったが、ワクチン接種で1545件の副反応の問題が報告されており、その内の93%は未成年者の接種が唯一承認されているファイザー/ビオンテックのワクチン以外のワクチンを接種した人で起きていると説明した。また、首都サンパウロ郊外で1名の死亡が確認されたと明らかにした。
連邦保健当局は、今月1回目接種を受けた16歳の女性の死亡について調査していると発表。「現時点でこの症例とワクチン投与との間に明確な因果関係はない」としている。
一方、国内で人口が最多のサンパウロ州では、既に約250万人の18歳未満にワクチンを接種した。ドリア知事はソーシャルメディアへの投稿で、未成年を対象としたワクチン接種を停止するつもりはないとの考えを示した。
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