日米豪印共同海上演習、初の「2部構成」で実施 「大変意義深い」と岸防衛相

2021/10/13 更新: 2021/10/13

2年連続で実施されている日米豪印の4か国による共同海上演習「マラバール2021」のフェーズ2が11日からベンガル湾で行われている。太平洋海域の演習後に第二部が行われるのは今回が初であり、岸信夫防衛大臣は「大変意義深い」ものだと強調した。

共同演習は14日まで続く。目的は「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に資する日米印豪の連携を更に強化するためであり、海洋進出を強める中国共産党をけん制する狙いもある。

海上自衛隊からはインド太平洋方面派遣艦隊に属する護衛艦「かが」と「むらさめ」が参加した。米軍空母「カール・ヴィンソン」をはじめとする米国、インド、オーストラリアの各海軍の艦艇と対潜水艦戦闘や洋上補給などの訓練を行う。戦術の技量を向上し、各国海軍の間の連携強化を図る。

会見で岸防衛相は、「民主主義や法の支配といった基本的価値を共有する日米印豪の4か国が緊密に連携していくことは、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化を進めていく上で極めて重要」との考えを再度強調した。

そのうえで、日米印豪の4か国が「マラバール2021」海上共同演習を太平洋とインド洋の2回に分けて実施できたことは「大変意義が深く、このような4か国防衛当局間の連携の深化を追求していく」と述べた。

マラバール演習は1992年に米国とインドが2か国共同演習を行ったことから始まり、2015年からは日本の海上自衛隊が毎年参加するようになった。中国共産党の拡張に対する懸念から、オーストラリアは2020年の演習に13年ぶりに参加し、「クアッド」構成国が一同に会するようになった。演習の内容は、対潜水艦作戦や水上作戦、航空機の運用など多岐にわたる。

(王文亮)