米サンフランシスコ市公衆衛生局、ワクチン接種証明に違反したチェーン店を強制閉鎖

2021/10/22 更新: 2021/10/22

サンフランシスコ市公衆衛生局は14日、中共ウイルス(新型コロナウイルス)のワクチン接種証明書の提示を顧客に求めなかったとして、ファストフード「イン・アンド・アウト・バーガー」の店舗を強制閉鎖した。市の公衆衛生局によって閉鎖された最初の飲食店となった。

発表によると、イン・アンド・アウト・バーガーのフィッシャーマンズワーフ店は、8月に同市が義務付けた中共ウイルスのワクチン接種証明書の提示命令に違反した。現在はテイクアウトのみの営業を再開している。

市公衆衛生局は9月24日、顧客へのワクチン接種証明書の提示を行うよう求めたが遵守しなかったため、同店舗の閉鎖に踏み切ったと声明を発表。「公衆衛生上の問題があるため、直ちに現場でのすべての業務を停止するよう指示した」と述べた。

さらに、ワクチン接種の重要性を強調し「サンフランシスコでは屋内施設の利用に際し、新型コロナウイルスワクチンの接種証明の提示を義務付けている」とコメントした。

強制閉鎖を受けて、イン・アンド・アウト・バーガーのチェーン店最高法務・ビジネス責任者アーニー・ウェンシンガー氏は、市当局によるワクチン接種証明書の提示の義務付けは、政府の不適切で「過剰な介入」だと複数のメディアに声明を発表した。

「閉店後、地元の規制当局からすべての顧客に予防接種の証明書と写真付きの身分証明書の提示を義務付け、証明書を提示しない顧客への入店を禁止する取り締まりを実施すること」と同店舗が市の取り組みに積極的に従うよう通知を受けたと述べた。

ウェンシンガー氏は、イン・アンド・アウト・バーガーでは、ワクチン接種証明書の提示を求める貼り紙を「適切かつ明確に」掲示していたとしながらも、「政府の予防接種警察」としての役割を果たすことはできないと語った。

また、当局が中共ウイルスのワクチン接種の有無で顧客を分断することは「不合理で危険だ」と指摘。「民間企業に顧客を差別するよう強制するいかなる政府の命令にも、断固として反対する」と締めくくった。

サンフランシスコ・クロニクル20日付によれば、イン・アンド・アウト・バーガーはカリフォルニア州コントラコスタ郡の店舗でも、顧客の予防接種カードの確認を怠ったとして750ドルの罰金を科せられているという。

(翻訳編集・山中蓮夏)