中国共産党の人権侵害を繰り返し批判している米プロバスケットボール(NBA)のエネス・カンター(Enes Kanter )選手はこのほど、米CNNの独占インタビューで、中国政府はカネに物を言わせ大勢を黙らせているが、自分自身にとって、「人権はカネよりずっと大切なものだ」と今後も声を上げていくことを表明した。
カンター選手はインタビューで、自分の努力が状況を変えることができると信じていると語った。同選手は、「多くの俳優は(中国を)恐れて声を上げることをやめた」と指摘し、自分にとって「人権は第一だ」とした。
カンター氏は、多くの中国強制収容所の生存者、香港人、チベット人、台湾人と向き合ってその実体験と生の声に耳を傾けたと話した。「Youtubeの動画を数本視聴しただけではない」という。中国強制収容所の生存者である女性はカンター氏に、獄中で何度もレイプやリンチを受けたことや、臓器狩りの実態などについて話したという。
「神様が、声を上げられない罪のない人々の代弁者になるように、発言の場を与えてくださったと思う」とカンター選手はいう。
同選手は、これからも恐れることなく、中国政府による人権侵害を議論していくと決意を語った。「あなた(中国政府)のスポンサー契約やカネ、すべてのビジネスには興味がない。もしあなた(同)が人権を侵害しているのであれば、私は必ず声を上げる」という。
同選手はCNNのインタビューで、NBAは黒人の権利などの問題には積極的に取り組んできたが、なぜか中国(政府)には黙っている、と疑問を呈した。
同選手は11日、ツイッターを更新し、「台湾は悪の中国共産党に降伏しない」「台湾は中国の一部ではない。そして今後も決してそうならない」と台湾の旗とともに投稿した。
10月にはツイート上で、中国のチベット統治を非難し、習近平国家主席を「残忍な独裁者」と呼び、「チベットはチベット人のものだ」と主張した。
同選手は来年2月の北京冬季五輪のボイコットを呼びかけている。「大量虐殺の中国政府による五輪開催を許してはいけない」と猛批判した。
(翻訳編集・叶子静)
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