コロナ下の北京の状況を記録した写真を海外に送信したとして、2020年7月19日に逮捕された北京在住の画家、許那さん(53歳)は1月14日、中国当局から「法執行を妨害した罪」で懲役8年の判決を言い渡された。
米国に移住した中国の人権派弁護士・呉紹平氏は大紀元の取材で、この判決は法的根拠がなく、許さんはいかなる刑事責任も負う必要はないと指摘し、「当局は、許さんが法輪功学習者であるというだけで重い判決を用意した」という見解を示した。
2021年8月27日、米国務省は中国政府に対して、許那さんを含む同時に逮捕された11人全員の釈放を促し、情報発信者を制圧することに懸念を示した。
同年8月24日、ニューヨークに本拠を構えるジャーナリスト保護委員会(CPJ)は、この逮捕を非難し、11人の釈放を求めた。
許さんはこれまで、2001年に5年、2008年には3年、合わせて8年の懲役刑に服した。
2001年11月、法輪功学習者を家に泊めたという理由で、5年の実刑を言い渡された。
2008年1月、夫の于宙さんともに、警察の職務質問で法輪功の書籍を所持したという理由で逮捕された。夫は拘置所で10日後に死亡、享年42歳だった。死因は拷問と見られる。同年11月、許さんは懲役3年の判決を受けた。
許さんは後に刑務所でさまざまな拷問を受け、強制労働を強いられたと証言した。彼女はかつて「ナチスのアウシュビッツ収容所にいた方がマシだと思いました。ガス室で終わりのない極度の苦痛に耐えなくて済むからです。中国の刑務所は人間地獄そのものです」と当時を振り返った。
ほかの10人も法輪功学習者とみられ、その判決内容はまだ明らかになっていない。
(記者・羅瓊、常春 翻訳編集・叶子静)
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