スティーブ・シャボット米下院議員は、法輪功学習者などへの国家主導の臓器狩りが行われている中国を五輪開催地に選定した国際オリンピック委員会(IOC)を批判した。人権組織によれば大会会場から数キロ先に収容所が存在する。
大紀元の姉妹メディア新唐人テレビ(NTD)のインタビューに応じたシャボット氏は「IOCは、そもそも(五輪開催国として)中国を選んだことを恥じるべきだ。中国共産党の長年にわたる人権侵害を思慮せず開催地を他国に変更しなかった」と非難した。
人権団体などはかねてから中国共産党によるウイグル人などへの人権侵害に懸念を示してきた。しかし、IOCは2015年に北京を開催地として選定。北京は史上初めて夏と冬の両五輪を開催する都市となった。
米国をはじめ英国、カナダなどの主要参加国はウイグル人への人権侵害を「ジェノサイド」と認定し、五輪に政府代表を派遣しない「外交ボイコット」を表明している。
2019年にイギリスで開かれた「民衆法廷」は、中国共産党の一党支配に置かれている中国本土では、長年にわたり移植手術を目的とした「強制的な臓器摘出が、相当な規模で行われている」と結論を下した。中国共産党は、生きている良心の囚人から臓器を摘出し、海外からの観光客や国内の移植希望者に販売し、巨万の富を築いている。同法廷では、主な犠牲者は法輪功学習者だとし、現在もこの蛮行は続いているとした。
シャボット議員は「この時代に中国共産党による臓器収奪が行われるとみるのは信じがたいことかもしれない。しかし現実に起こっていることであり、しかも産業化している」と指摘した。同氏は最近、強制臓器摘出の加害者に責任を負わせることを目的とした「法輪功保護法案」を提出している。
法輪大法情報センターが発表した地図によると、法輪功学習者などが拘束されているとされる一部の収容施設は五輪会場からわずか数キロしか離れていないという。
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