ウイグル族の女性聖火ランナー 開会式翌日から姿消した

2022/02/08 更新: 2024/04/22

北京冬季オリンピックの開会式で聖火リレーの最終ランナーに選ばれた新疆ウイグル自治区出身のディニグール・イラムジャンDinigeer Yilamujiang)選手は一躍世界の注目の的になったが、大会2日目、突然メディアを避けるようになって姿を消した。

新疆ウイグル自治区をめぐっては、中国政府による人権侵害が行われているとして、米国をはじめとする西側諸国が五輪開会式に政府関係者を派遣しない「外交的ボイコット」を表明した。

聖火台の点火にウイグル族の選手を起用したことについて、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのシニア・チャイナ・リサーチャーのヤーチュー・ワン氏は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の取材に対して、「私はここ数年、中国政府がいかに好戦的で傲慢になっているかをよく知っているが、その図々しさにはいまだに驚いている」と述べている。

米国の国連大使リンダ・トーマス・グリーンフィールド氏は6日、少数民族迫害の問題をごまかそうとする中国政府の意図を批判した。

いっぽう、開会式翌日の5日に行われたスキークロスカントリーの女子スキーアスロンに出場したイラムジャン選手は43位の成績だった。

レース後に多くのメディア関係者が取材エリアで待機していたが、イラムジャン選手は姿を見せなかった。

WSJは、IOCの規定では、選手は取材エリアを通過する義務があり、同選手はIOCのこうした規定に違反した可能性があると報じた。

IOCは電子メールで、この規定は今年も適用されると回答したが、イラムジャン選手の行動についてコメントしなかった。

イラムジャン選手の家族親戚に男性はいないか

中国の外交関係者らはツイッターで、聖火の点火を見守る同選手の家族のライブ動画を競って投稿し、開会式会場から3000キロ以上離れた彼女の実家では、「誇らしげな顔をしている」親族友人らが「一緒に感動を分かち合っている」と伝えた。

いっぽう、画面に映った親族友人20数人のうち、男性は2、3人しかおらず、ほぼ全員が女性であることから、SNSでは「男性はどこに行ってしまったのか」と疑問を呈するネットユーザーもいた。

ノルウェーに亡命している新疆ウイグル自治区出身のウイグル人活動家で言語学者のアブドゥウェリ・アユップ氏はWSJに対して、「彼女(イラムジャン選手)がしたことが彼女の家族を救うことを願っている」と述べた。

(翻訳編集・叶子静)