米上院議員のマルコ・ルビオ氏は7日、米国内外のウイグル人への支援を強化する「ウイグル政策法」を発表した。中国共産党は宗教団体や反体制派への国境を越えた弾圧行為を拡大しており、人権侵害に苦しむウイグル人の状況改善を図る。
法案は新疆ウイグル自治区の収容施設への立ち入りや、拘束されたウイグル人の解放に向けた中国共産党幹部との外交会談で国務省が用いる戦略を求めるほか、ウイグル人の人権活動家を米国報道プログラムに招き中国共産党による弾圧行為の国際的な認識を高めるよう要求する。
ルビオ氏は声明で「中国共産党は、ウイグル人をはじめとするイスラム系民族に対する大量虐殺や人権侵害といった醜悪な弾圧政策を展開している。米国はこのような恐ろしい虐待を前にして、黙っていることはできない」と述べた。
下院でも2月にヤング・キム議員らが類似法案を発表している。
中国共産党はウイグル迫害の手を国外にも広げている。中央アジア問題のためのオクサス協会(Oxus Society for Central Asian Affairs)とウイグル人権プロジェクトが昨年まとめた報告書によると、中国共産党はパキスタンへの過剰支援を通じてウイグル人送還を協力させていることが明らかになった。
ブリンケン米国務長官は先月、中国国内外で宗教団体やウイグル人の抑圧に関与したとされる中国当局者にビザ発給を制限すると発表した。声明で国際社会と協力し「あらゆる外交的、経済的手段を用いて責任を追及する」とした上で「国境を越えた弾圧行為をやめるよう要求する」と非難した。
ルビオ氏は昨年12月に成立した「ウイグル強制労働防止法案」の立案者の1人。強制労働を理由に新疆ウイグル自治区からの輸入を全面的に禁止する厳しい内容で、今年6月下旬に施行される。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。