カナダのリオ・フーサコス上院議員は6日、カナダ議会で行われた記者会見で、中国に進出し利益を得ている西側の大企業が中国共産党による人権侵害を助長していると非難した。
フーサコス氏は「なぜ世界はウクライナに侵攻したロシアを処罰する一方で、人権弾圧を続け、民主主義を踏みにじる中国共産党を野放しにするのか」との質問に対し「中国に進出している西側諸国の有力大企業が主要7カ国(G7)の政府に対して並外れた影響力を持っているからだ」と述べた。
また、2020年対外直接投資において中国は世界1位となったのに対して、「ロシアは(外国からの投資は)ない」ことも要因の一つだと発言。中国が自由市場にアクセスするには「人権と民主主義、法の支配を順守するべき」と強調した。
フーサコス氏は、強制労働が指摘される新疆ウイグル自治区からの輸入品についても言及した。カナダは米国に続き、人権侵害が行われているとされる新疆からの輸入を禁じる法案を成立させる必要があると主張した。
米国は昨年、強制労働を理由に中国新疆ウイグル自治区からの輸入を全面的に禁止する「ウイグル強制労働防止法案」を成立しており、21日に施行する。
記者会見には、人権問題に声をあげる米プロバスケットボール(NBA)のエネス・カンター・フリーダム元選手も参加。経済的な報復を恐れるのではなく「多くの人権侵害が報告されている中国に対して声を上げなければならない」と述べた。
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