中国共産党による迫害の停止を求めるため、法輪功学習者は20日、東京の中国大使館前で静かなる訴えを行った。江沢民が発動した全国的な迫害は23年も続き、共産党主導の誹謗中傷は教育現場にも及んでいる。
「名誉を汚し、経済的に貧困におとしいれ、肉体を消滅させる」。これは江沢民が法輪功弾圧で掲げたスローガンだ。法輪功の情報サイト「明慧ネット」によると、2022年上半期、中国本土において2707人の法輪功学習者が身柄を拘束され、嫌がらせを受けた。さらに、5月には17人の迫害死が確認されている。
中国大使館前では、日本人の法輪功学習者も迫害停止を訴えていた。小椋めぐみさんは同じ法輪功を学んでいるものとして、仲間を助けたいという考えがあるとした。そして「中国に対して理不尽なことは理不尽だと言いたい。しかもこの迫害のことについては、ほとんどのメディアも沈黙していて、まだたくさんの人が知らない。声をあげなかったら誰が気づいてくれるのか、全世界で迫害反対の声があがるまで私は続けていきたい」と述べた。
今年来日した王さんは、法輪功を始めた後に自身に起きた変化を語った。それまでは日常生活のストレスから来る不眠症に悩まされており、早朝まで眠りに付けなかった。また、便秘もひどく、お通じは1週間に1、2回ということもあった。さまざまな薬を処方されたが、いずれも効果が出なかった。
「法輪功の功法の練習を始めたその日の夜、ベッドに入るとすぐ眠れました。ぐっすりでした。そして翌朝からはお通じもスッキリでした」。自身の実体験から、王さんはそれまで信じていた中国共産党の宣伝が嘘偽りであると分かった。
2020年以降、中共ウイルス(新型コロナ)の蔓延により、王さんが住む団地もロックダウンの対象となった。偶然の機会で、中国共産党は小学生にも法輪功への憎悪を刷り込んでいることが明らかになった。
「近所の小学生に勉強を教えていた時のことです。先生からリモート学習用の動画が送られてきましたが、なんと天安門焼身自殺に関する内容でした」
天安門焼身自殺とは、2001年1月、法輪功への憎悪を植え付けるために中国共産党がでっち上げた事件。同年8月、国際連合人権保護と促進小委員会において、国際教育開発研究所(IED)は「我々の調査では 本当に人を殺したのは、中国共産党当局である」と指摘、「(この事件は)中国共産党の指示によるものである」と結論づけた。
「動画では、(中国共産党のシンボルである)赤いスカーフを付けた小学生たちが、焼身自殺について話していた。小学生に対してこのような教育が行われているとは思わなかった。恐ろしい動画だった」
中国当局の統計では、迫害が始まるまで中国には7000万人から1億人の法輪功学習者がいた。迫害を進めるため、中国共産党は法輪功に対する世論戦を展開。誹謗中傷的なプロパガンダで中国人に法輪功への憎悪を植え付けた。
昨年公開されたフランス国防省傘下のシンクタンクによる報告書では、中国共産党の「政治戦争」の形態として、「世論戦」「心理戦」「法律戦」の3つが挙げられた。事実、中国共産党は法輪功迫害を開始するとともに、国営メディアや共産党機関紙で法輪功を攻撃し、世論を操作した。プロパガンダ報道は各メディアに転載され、世界中に拡散した。
中国共産党の戦略も今では見破られ、法輪功迫害は人権への侵害であるとして国際的に非難されている。
米国務省は2020年7月20日、中国共産党による法輪功への弾圧を非難するポンペオ国務長官の公式声明を発表した。ポンペオ氏は「中国当局がいまも法輪功学習者を抑圧し、迫害し続けていることを示す証拠は多くある。法輪功学習者への拷問や数千人の拘禁が報告されている」とし、「21年間に及ぶ迫害はあまりにも長く、終わらせなければならない」と述べた。
同様の姿勢はバイデン政権でも揺るがなかった。米国務省は4月12日に発表し2021年版の人権報告書で、法輪功学習者が正当な理由もなく拘束され、拷問を受けていると批判した。法輪功学習者の任海飛氏の拘束を挙げ、「任氏は令状なしに逮捕された。最初の逮捕後に重傷を負って入院したものの、退院後も大連姚家拘置所に再拘束され、現在に至っている」と懸念を示した。
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