売上高で中国最大の不動産開発企業、碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス)は1~6月の利益が96%減少したと発表した。
同社は30日に中間決算を公表し、当期純利益(未監査)は前年同期比96%減の6億1200万元(約123億円)になったと明らかにした。2007年に同社が香港株式市場に上場して以来、最大の下げ幅となった。
不動産の再評価を含む項目を調整したコア純利益は同68%減。
これを受けて、香港株式市場では碧桂園の株価は一時、前日比3.9%安となった。今年に入ってから、同社株価は64%下落した。
碧桂園は18日に中間期の業績予告を公表した際、純利益が前年同期比93.33%から98.67%減の2億~10億元(約40億~201億円)に縮小するとの見通しを示した。
昨年以降、中国不動産セクターの債務危機が一段と深刻化し、不動産開発最大手にも飛び火した格好となった。
米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは6月22日、碧桂園の格付けをジャンク級(投機的格付け)に引き下げた。同社の格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」とした。格下げの理由について「不動産販売の減少と財務指標の悪化」などとした。
格付け大手フィッチ・レーティングスも今月16日、碧桂園の格付けをジャンク級に引き下げた。
中国の住宅価格は7月までの11カ月間に下落し続けている。中国政府はこのほど利下げなどの救済措置を公表した。英紙フィナンシャル・タイムズ25日付は、債務不履行(デフォルト)の急増を背景に、海外の資産運用企業は相変わらず投資資金を回収できない可能性があるとして、中国不動産市場への参入に消極的になっていると指摘した。
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