米国有数の保健維持組織カイザー・パーマネンテ(Kaiser Permanente)の研究者らが行なった研究で、モデルナの新型コロナウイルスワクチンの有効性は、時間とともにマイナスに転じることが明らかになった。
調査は、18歳以上の新型コロナ陽性患者3万809人と陰性確認ができた9万2427人を対象に2022年1月1日〜6月30日にかけて行われた。同研究は査読に先駆けて公開されている。
オミクロン株BA.1型に対しては、一次接種と追加接種の3回の接種を受けることで、150日後でも有効性が50%以上維持されると研究者らは推定している。
しかし、調査の結果、現在主流となっているBA.5型などについては、効果がマイナスに転じることがわかった。BA.2型、BA.4型、BA.5型に対しては150日後に、BA.1.12.1に対しては91日後に効果がマイナスになった。
「マイナスの効果」とは、ワクチンを接種した人が、ワクチンを接種していない人よりも、新型コロナウイルスに感染する可能性が高いことを意味する。
また、モデルナワクチンを3回接種した人は、2回接種した人と比べて、新型コロナに感染する可能性が高いことも発見した。
研究者らは「マイナスの効果」の一部は「抗体による保護が最小になったときのワクチン接種者と非接種者のリスク行動の差に起因している可能性がある」としている。
エポックタイムズは、モデルナにコメントを求めたが、本記事掲載までに返答は得られなかった。
コロナワクチンの有効性が時間とともにマイナスに転じることは、他の多くの研究および分析でも確認されている。5歳から11歳の子どもに対する有効性が18週間または20週間でマイナスに転じると推定した研究や、米疾病管理予防センター(CDC))の試験プログラムのデータを分析し、6カ月頃に有効性がマイナスに転じたと推定した研究がある。
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