3人の判事は事案を審理すべきであったとの見解を示した。
米最高裁判所の判事らは6月29日、医療従事者への新型コロナウイルスワクチン接種義務化において、宗教上の免除を認めないとしたニューヨーク州の規則を支持する判決に対し、その上告の受理を拒否した。
9人の判事のうち6人がこの事案の審理を拒否したが、その理由は明らかにしていない。
上告の審理を進めるためには、少なくとも4人の判事が同意する必要がある。
ニール・ゴーサッチ判事は、クラレンス・トーマス判事およびサミュエル・アリート判事と共に、最高裁はこの事案を審理すべきであったと述べた。
ニューヨーク州における医療従事者への新型コロナワクチン接種義務化には、当初、医学的または宗教的な理由による免除が含まれていた。しかし、キャシー・ホークル氏がニューヨーク州知事に就任した際、宗教上の免除を撤回した。これにより多くの労働者が解雇され、その一部が州と元雇い主を相手取って提訴した。
連邦地方裁判所は原告敗訴の判決を下した。その後、連邦第2巡回区控訴裁判所は、原告らが公民権法に基づく従業員の権利侵害を説得力をもって主張している可能性はあるものの、下級審の判決を支持せねばならないと結論付けた。なぜなら、宗教上の免除を認めることは「民間被告(雇い主)に州の規則への違反を強いること」になり、結果として雇い主が金銭的ペナルティや営業ライセンスの停止処分を受ける可能性があったためである。
控訴裁判所は、公民権法第7篇(タイトル・セブン)に基づき、雇い主が従業員の宗教的見解に対して合理的配慮を提供することが「過度な負担」となる場合、それを拒むことができると指摘した。そして、州法への違反の可能性やそれに伴う影響を考慮すると、そのような負担が存在していたと述べた。
ゴーサッチ判事は、たとえ対象の州法が違憲であったとしても、「州法に違反すると罰則があるため、合理的配慮を行うことは過度な負担になる」という言い分を認めてしまった控訴裁判所の姿勢に疑問を呈している。
「連邦反差別法を適用する際、雇い主にとって何が『過度な負担』になるかを州法が左右することはできないと私は考える。それは、何が『合理的配慮』にあたるかや、公共施設への立ち入りにどの基準が『必要』であるかを、州法だけで勝手に決められないのと同じことである」と彼は記した。
「これと異なる判断(控訴裁の判断)を認めれば、州は『連邦法が義務づける配慮を禁止する』という法律をただ作るだけで、連邦公民権法が保証する個人の保護をいくらでも剥ぎ取れることになってしまう。これでは、連邦公民権法が州法に対して優位に立つどころか、逆に州法に屈することになってしまう」
被告側の弁護士らは、記事の公開時までにコメントの要請に応じなかった。
原告の代理人を務めるリバティ・カウンセル(Liberty Counsel)の創設者兼会長のマット・スタバー氏は、エポックタイムズに対し次のように語った。
「これは最高裁が取り上げるべき単純な事案である。なぜなら、今回のように違憲なものであっても、州法が連邦法を凌駕するために利用されかねないという、繰り返し発生している現在進行形の大きな問題を提示しているからである」
「最高裁がこの違憲な法律を是正するために事案を取り上げなかったことは悲劇であり、控訴裁判所の判決は恐ろしいものである」
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