米国空軍がMQ-9リーパーを日本に配備

2022/11/01 更新: 2022/11/01

インド太平洋諸国の協力の深まりを示すように、米国は2022年10月下旬に日本の海上保安庁を支援するため、日本の三大島の一つの九州最南端にある鹿屋航空基地に8機のMQ-9リーパー無人航空機を配備した。中国との領有権争いや北朝鮮のミサイル発射がエスカレートするなどして東シナ海の緊張が高まる中で、日本にとって初めてとなるリーパー配備が実現した。

複数の報道によると、北朝鮮は10月に12回以上のミサイル実験を実施している。 10月4日に発射された中距離弾道ミサイルは、日本、韓国、米国が合同軍事訓練を実施し、米国のカマラ・ハリス副大統領が韓国の対北国境を訪問している最中に日本列島を横断した。ロイター通信によると、発射実験を日本の岸田文雄首相とジョー・バイデン米大統領が即座に非難し、両首脳は電話会談でこの発射実験を日本国民に対する危険な行動と呼んだ。

 9月14日に日本の浜田靖一防衛相と米国のロイド・オースティン国防長官が会談した後に発表された日本の防衛省の声明によると、リーパーは1年間、日本付近の海で情報収集のために配備される。

同声明では、「両国の閣僚は、同盟の持つ抑止能力および対応能力の強化の一環として、諜報・監視・および偵察(ISR)能力を高める重要性について同意した」と述べている。 さらに、「両閣僚は、日本海上自衛隊鹿屋空軍基地へのUSAF MQ-9の一時的な配備に向けた進展を歓迎した」という。

両同盟国は、MQ-9が収集する情報を共同で分析し、「同盟の技術的優位性を確保するために、装備や技術分野での協力を加速させる」と、防衛省は述べている。

浜田防衛相は、防衛省は防衛費増額を行おうとしており、日米両国が同盟を強化するために戦略をより密接に調整していく所存であると述べた。 また防衛相の声明は「オースティン国務長官が、日本に核戦力を含む拡大抑止力を提供するという米国の誓約は揺るぎないものだと改めて明言した」と述べている。

「ビジネス・ワールド(Business World)」の報道によると、中国政府が東シナ海での活動を活発化させる中、日本は、鹿児島から沖縄まで1,200キロメートルにわたり伸び、その南西には台湾がある南西諸島に沿って、軍事資源を強化している。

長らく争点となってきた東シナ海には、沖縄の東に位置する日本統治下の小さな島嶼群である尖閣諸島があり、台湾や中国も領有権を主張している。

さらに緊張をかき立てるように、中国人民解放軍は2022年8月上旬の演習の一環として、領海の外側から200海里に及ぶ日本の排他的経済水域に5発の弾道ミサイルを発射した。 広範囲から非難が集まったこの訓練は、ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長を含む米議員団が台湾を訪問した後に行われた。

「星条旗新聞(Stars and Stripes)」の報道によると、日本海上自衛隊の鹿屋空軍基地には、P-3Cオリオン海上監視機や、UH-60Jブラックホーク、SH-60Kシーホークのヘリコプターが配備されている。 また、海兵隊のKC-130タンカーやオスプレイチルトローターなどの米国軍機が訓練のために基地を利用している。

当局によると、中高度で持続力に優れたリーパーは、150人から200人の米国軍兵士によって運用される予定だ。遠隔操縦のリーパーにはレーザー誘導弾を装備でき、射程距離1,000海里、最高高度は15,240メートルとなっている。

Indo-Pacific Defence Forum
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