米中間選挙、下院共和党過半数迫る 共和党院内総務は「勝利」宣言

2022/11/10 更新: 2022/11/10

米国の中間選挙の開票が続くなか、共和党ケビン・マッカーシー下院院内総務は9日の演説で「下院を取り戻すのは明らかだ」と述べ、勝利を宣言した。日本時間10日午前8時現在で共和党は209議席を獲得し、過半数ラインの218議席に迫っている。

「自由、勤勉、そしてアメリカン・ドリームを信じるなら、あなたの居場所は共和党にあるだろう」。党勢拡大を目前にマッカーシー氏はこう意気込んだ。

改選前には民主党が220議席を獲得していたが、現時点の獲得数は187にとどまり、共和党に22議席の差を付けられている。

大統領の任期半ばに行われる中間選挙は政権への信任投票と目されており、民主党が少数派になればバイデン政権はさらに難しいかじ取りを強いられる。オランダの金融機関INGは中間選挙前の分析で「国家の緊急事態が発生しない限り、主要な法律が可決される可能性は低い」と指摘している。

いっぽう、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は情勢を楽観視している。「多くの選挙戦は依然として拮抗している。一つ言えるのは、民主党の下院議員と候補者が全国で善戦していることだ」と述べた。

ヒスパニック系の多いフロリダ州では、共和党のロン・デサンティス知事とマルコ・ルビオ上院議員が圧倒的優勢で再選した。

メキシコと国境を接するテキサス州では、共和党現職のグレッグ・アボット知事が民主党候補を破り、3期目の当選を確実にした。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
関連特集: 2022米国中間選挙