中国共産党による法輪功迫害は続いている=米政府系機関

2022/12/10 更新: 2022/12/10

米政府系機関・米国際宗教自由委員会(USCIRF)は2日、世界各地の宗教弾圧の被害者リストを発表し、未だに続く中国共産党による法輪功学習者への迫害を非難した。

USCIRFは4月に発表した2022年度年次報告書のなかで、中国共産党は宗教団体に対して強引な同化政策を実施し、同党の「イデオロギーを強要している」と指摘。その上で中国共産党中央委員会の「統一戦線工作部」直轄の下部組織などは新たな法律措置を発表し、ネット上で検閲を行なっているほか、法輪功やキリスト教などを特別指定して安全保障の名目から弾圧していると明記した。

今回発表された被害者リストでは北京の法輪功学習者・許那さんを取り上げた。プロの画家でもある許那さんは2020年7月19日、信仰を理由に北京警察に拘束され、8年の有罪判決を受けた。現在も北京の拘置所に拘留され、家族との面会を拒否されている。

許那さんはこれまでも2度、合わせて8年の不当な懲役刑に服した。重労働を強いられたほか、180度開脚させられ、3人の受刑者が足や背中に圧力をかけ続けるなどの数々の拷問を受けてきた。

夫の于宙さんも法輪功を学んでいるという理由で2008年北京五輪前に拘束され、拘置所で10日後に命を落としている。死因は拷問と見られる。

法輪功は中国の伝統的な修煉法。心身の健康と道徳性の向上に顕著な効果が見られるとして圧倒的な人気を博したが、これを脅威とみなした当時の中国国家主席・江沢民が1999年7月20日に弾圧政策を実施。今なお、その迫害は続いている。

ブリンケン米国務長官は2日、世界の信教の自由法に基づき、中国やイランなどを「特に懸念のある国」に指定したと発表した。「信教を理由に嫌がらせ、脅迫、投獄を実施し、さらには個人を殺害している」と述べた。中国の指定は99年以降、連続23年となっている。

米国をはじめ国際関係担当。
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