[パリ 19日 ロイター] – フランス内務省は19日、政府の年金制度改革案に反対して国内各地で同日行われたデモの参加者が計約110万人だったと発表した。改革案は年金の支給開始年齢を2歳引き上げて64歳にすることが柱。労組側は次の一斉行動日を今月31日としている。
マクロン大統領は19日、改革は公正で責任を果たすものだと主張し、政府の財政健全化の維持に必要だと訴えた。労働省の試算では、改革を導入することで年金制度は2027年までに収支が均衡する。ただ、世論調査では過半数が反対と回答。労組側は、富裕層への課税や雇用主による年金拠出の強化など他の方法があるはずだと主張している。
19日のストには鉄道運転士や教職員や製油所労働者も参加。国営原発の職員も半数がスト入りした。鉄道関係者によると、都市間の高速鉄道やパリの鉄道サービスも大きく乱れた。パリでは集まった若者らと警察の小競り合いが断続的に続き、警察が催涙ガスを発射したり、数十人を拘束したりした。
この日の国内デモ参加者数は、2019年にマクロン氏が最初に年金改革案を通そうとした際のデモの人数を上回った。
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